Node.js開発チームは2026年5月5日、JavaScript実行環境のメジャーリリース「Node.js 26」を公開しました。
今回の更新では、日時を扱う新しいJavaScript API「Temporal」が既定で有効になったほか、JavaScriptエンジンのV8が14.6に更新され、HTTPクライアント実装のUndici 8も導入されています。
Node.js 26は、公開後6カ月間は新機能や改善を積極的に取り込む「Current」リリースとして提供され、その後は「Active LTS」へ移行する予定です。
Node.js 26の主な変更点
Node.js 26は、2025年10月に公開されたNode.js 25に続くメジャーバージョンです。
ランタイムの新機能だけでなく、基盤となるV8やHTTP通信関連の更新も含まれており、既存アプリケーションをアップデートする場合は互換性の確認が欠かせません。
| 項目 | 変更内容 |
|---|---|
| Temporal API | 既定で有効化 |
| V8 | バージョン14.6へ更新 |
| Undici | バージョン8.0.2を導入 |
| サポート予定 | 2029年4月30日に終了予定 |
Temporal APIが既定で有効に
Node.js 26では、JavaScriptで日時を扱うための「Temporal API」が既定で有効になりました。
従来から広く使われているDateオブジェクトに加えて、日時やタイムゾーンをより明確に扱うための新しい選択肢がランタイムで利用できます。
日付だけを扱う場合と時刻を含めて扱う場合など、用途に応じた型を使い分けられる設計が特徴です。
日時の計算やタイムゾーン変換を含むアプリケーションでは、処理の意図をコード上で表現しやすくなる可能性があります。
ただし、Temporalが有効になったことは、既存のDateが削除されたことを意味しません。
既存コードを一度に書き換える必要はありませんが、新規開発や日時処理の改修時には、Temporalを利用する利点と既存ライブラリとの互換性を確認するとよいでしょう。
本番環境への導入前には、対象のNode.js 26で必要なAPIが利用できることを確認し、日時の境界値やタイムゾーンを含むテストを実行することが重要です。
V8 14.6とUndici 8を搭載
JavaScriptエンジンを更新
Node.js 26では、JavaScriptエンジンのV8がバージョン14.6に更新されました。
リリース情報では、今回のV8はChromium 134相当とされています。
エンジン更新は、JavaScriptの実行基盤や対応機能に関わる変更を含むため、アプリケーションや依存パッケージの動作確認を行ってから本番環境へ反映するのが安全です。
HTTPクライアント実装を更新
HTTPクライアント実装のUndiciは、バージョン8.0.2が導入されました。
HTTP通信を行う処理や、Undiciに依存するライブラリを利用しているプロジェクトでは、アップデート後にリクエスト、レスポンス処理、エラー処理などを確認してください。
特に、依存関係を固定している場合や、ランタイムに含まれる実装を前提としたコードがある場合は、利用中のライブラリがNode.js 26に対応しているかを確認する必要があります。
非推奨化・削除機能にも注意
Node.js 26では、新機能だけでなく、非推奨化や削除の対象となる機能もあります。
今回のリリース情報の概要では個別の対象機能までは示されていないため、アップグレード前にNode.js公式のリリースノートで詳細を確認してください。
非推奨化は、直ちに機能が利用できなくなることを意味するとは限りませんが、将来の削除に備えて代替手段を検討する必要があります。
アプリケーションの起動時やテスト時に警告が出ていないかを確認し、該当するAPIや依存パッケージがあれば、影響範囲を調べてから移行計画を立てましょう。
リリースサイクルとサポート期間
Node.js 26は、今後6カ月間「Current」として新機能の導入や改善が続けられる予定です。
その後は「Active LTS」に切り替わり、主に不具合の修正とセキュリティアップデートを中心としたメンテナンスが提供されます。
サポート終了日は2029年4月30日の予定です。
すぐに最新機能を試したい開発者と、長期運用を重視するサービスでは、採用する時期やバージョンの選び方が異なります。
本番環境での利用を検討する場合は、運用中のNode.jsのサポート状況、利用ライブラリの対応状況、組織の更新方針を合わせて判断してください。
なお、次期バージョンのNode.js 27からはリリースサイクルの変更が計画されています。
今後のバージョン選定では、従来の周期を前提にせず、公式のリリーススケジュールを確認することが大切です。
アップデート前に確認したいこと
Node.js 26を試す際は、まず開発環境やテスト環境に導入し、利用中のアプリケーションと依存パッケージが正常に動作するかを確認してください。
バージョン確認には、ターミナルでnode --versionを実行します。
確認では、通常のユニットテストに加えて、HTTP通信、日時計算、タイムゾーン処理など、今回の更新に関係する処理を重点的に検証しましょう。
公式サイトではNode.jsをダウンロードできますので、導入方法や最新のリリース情報はNode.js公式サイトで確認してください。
まとめ
Node.js 26では、Temporal APIの既定有効化、V8 14.6への更新、Undici 8の導入が行われました。
日時処理を見直す機会になる一方、非推奨化・削除機能や依存ライブラリへの影響を確認してからアップデートすることが重要です。
CurrentからActive LTSへの移行予定やサポート期間も踏まえ、テスト環境で検証したうえで導入時期を判断しましょう。
