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「ibisPaint」のアイビス、無料オフィススイート「ibisOffice」を公開 Rust採用、7万超のテストでOfficeとの再現性を追求

お絵描きアプリ「ibisPaint」で知られるアイビスが、無料で利用できるオフィススイート「ibisOffice」を公開しました。

Word、Excel、PowerPoint形式のファイルを扱えるうえ、文書の表示崩れを抑えるために7万件を超えるテストを実施している点が特徴です。

RustとGPUを活用した高速動作も掲げており、WindowsとmacOSの利用者はアプリを試せるほか、ブラウザー上のプレイグラウンドからも機能を確認できます。

ibisPaintの姉妹ソフトとして登場した「ibisOffice」

ibisOfficeは、アイビスが公開したオープンソースのオフィススイートです。

ソースコードはGitHubで公開され、ライセンスには「AGPL-3.0」が採用されています。

無償で利用できる一方、製品やサービスに組み込む企業向けには有償の商用ライセンスも用意されています。

公開時点の初版はmacOSに対応し、その後のバージョンで64bit版Windowsにも対応しました。

インストールせずに試したい場合は、ブラウザー版プレイグラウンドを利用できます。

項目内容
対応ファイルWord(.docx)、Excel(.xlsx)、PowerPoint(.pptx)など
対応OSmacOS、Windows 64bit
開発言語Rust
ライセンスAGPL-3.0

Word・Excel・PowerPoint形式を表示、編集、保存

ibisOfficeは、Microsoft Officeで広く使われている文書形式を開き、編集して保存できます。

文書ファイルでは、段落やスタイル、箇条書き、表、段組み、縦書き、ルビ、脚注、ヘッダーやフッターなどを扱えます。

ページ番号や目次といったフィールド、画像、図形、グラフ、ページ設定にも対応しています。

表計算ファイルでは数式や関数の計算のほか、条件付き書式、フィルター、並べ替え、ピボットテーブル、グラフ、入力規則などを利用できます。

プレゼンテーションでは図形、テキスト、表、グラフ、SmartArtの表示と編集に対応し、アニメーションやスライドショー、発表者ビューも扱えます。

マクロ付きのファイルも開いて保存できますが、マクロそのものは実行せず、ファイル内に保持する仕様です。

対応機能は多岐にわたるものの、公開時点で未対応の機能も残っています。

業務で使う場合は、必要な書式や機能が正しく扱えるか、重要なファイルのコピーを使って事前に確認するのがよいでしょう。

7万超のテストでOfficeとの表示差を検証

オフィスソフトを乗り換える際に気になるのが、別のソフトでファイルを開いたときのレイアウトや表示の違いです。

ibisOfficeは、Microsoft Officeで作成した文書を開いても見た目が崩れにくいことを目標に掲げています。

行の折り返しや改ページ、表の罫線、グラフの目盛りなどをOfficeに近づけるため、7万件を超えるテストコードを用意したとしています。

テストでは、Word、Excel、PowerPointが書き出したPDFとibisOfficeの描画結果を画素単位で比較し、表示の差を確認します。

さらに、ibisOfficeで保存したファイルをMicrosoft Officeで開いた際に、修復を求められないことも検証対象です。

こうしたテストは互換性を支える取り組みですが、すべてのファイルや機能で完全な再現を保証するものではありません。

複雑なレイアウトや独自機能を含む文書は、作成元のOfficeと見比べて確認することが大切です。

RustとGPU活用による高速動作

ibisOfficeは、プログラミング言語にRustを採用し、ユーザーインターフェースにはエディター「Zed」の開発で知られるGPUIを使用しています。

描画にはGPUを活用し、WindowsではDirectX、macOSではMetal、ブラウザーではWebGPUを利用します。

開発元のベンチマークでは、ファイルを開いて最初の画面が表示されるまでの時間を、Microsoft Office、LibreOffice、ONLYOFFICEと比較しています。

22シート、29個のグラフ、約58万9,000個の数式を含む13.7MBのExcelファイルでは、ibisOfficeが0.52秒だったと公表されています。

同じ比較でMicrosoft Officeは14.07秒、LibreOfficeは6.82秒、ONLYOFFICEは9.36秒でした。

これは開発元が公表した特定のファイルと環境における測定結果であり、あらゆる端末や文書で同じ速度差が出るとは限りません。

開発のきっかけは文書のプレビュー

アイビスがオフィススイートを開発した背景には、ファイルの保存・共有サービス「ibisStorage」でオフィス文書をプレビューしたいという要望があったとされています。

文書のオンライン表示や編集を速く、正確に行い、サーバーへの負荷も抑えることを目指した結果、独立したオフィススイートの開発につながりました。

まずはプレイグラウンドで手持ちのファイルを試し、表示や編集、保存後の互換性を確認してから、日常業務への導入を検討すると安心です。

まとめ

ibisOfficeは、Word、Excel、PowerPoint形式に対応する無料のオープンソースオフィススイートです。

RustとGPUを活用した動作速度に加え、7万件超のテストによるOffice文書との互換性検証を特徴としています。

対応機能は幅広い一方で、未対応の機能もあるため、重要な文書を扱う場合は実際のファイルで動作を確かめながら活用するのがよいでしょう。

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