閉じる

Wireshark 4.6.6公開、Windows 10 1809で動作しない問題や脆弱性を修正—旧版4.4.16もリリース

ネットワーク通信を解析できるオープンソースのパケットキャプチャーツール「Wireshark」の最新版として、2026年5月19日(協定世界時)に「Wireshark 4.6.6」が公開されました。

今回の更新では、脆弱性への対処に加え、Windows版の設定引き継ぎや特定環境での動作、インストーラーのファイルサイズに関する不具合が修正されています。

Wireshark 4.6.6で修正された主な問題

Wireshark 4.6.6は、4.6シリーズのメンテナンスリリースです。

新機能の追加よりも、セキュリティと安定性に関わる問題の修正が中心となっています。

修正内容概要
脆弱性ROHCプロトコルのディセクタでクラッシュが発生する問題
Windows版の設定アップデート時に既存のオプション設定が保持されない場合がある問題
ファイルサイズ4.6.5のファイルサイズが4.6.4と比べて大きくなっていた問題
Windowsの互換性Windows 10 バージョン1809などで動作しない問題

ROHCディセクタのクラッシュ脆弱性を修正

4.6.6では、セキュリティ情報「wnpa-sec-2026-51」として告知された、ROHCプロトコルのディセクタに関する脆弱性が修正されました。

ディセクタは、キャプチャーしたパケットの内容をプロトコルごとに読み解き、画面上に表示するWiresharkの解析機能です。

今回の問題では、ROHC(Robust Header Compression)関連のパケットを処理する際にクラッシュする可能性がありました。

脆弱性の影響を受ける可能性がある環境では、最新版への更新を検討してください。

Windows版の更新時に発生する問題も解消

Windows版では、旧バージョンから更新した際に、利用者が設定したオプションが引き継がれないことがある問題が修正されました。

アップデート後に設定が初期化されたように見えると、表示や操作に関する環境を再設定する必要が生じるため、継続して利用する人にとって重要な改善です。

また、4.6.5でファイルサイズが4.6.4の約2倍に膨らんでいた問題も対処されています。

インストーラーのサイズは、ダウンロード時間や保存容量に関係するため、4.6.5を導入していた利用者も更新内容を確認するとよいでしょう。

Windows 10 バージョン1809での動作に対応

4.6.6では、Windows 10 バージョン1809でWiresharkが動作しない問題も修正されました。

同じOSコアを共有するWindows Server 2019なども関連する環境として挙げられています。

Windows版の対応OSとしては、64bit版のWindows 10およびWindows 11、Windows Server 2016、2019、2022が案内されています。

ただし、実際の利用可否は端末の構成や導入環境にも左右されるため、業務用システムでは更新前に検証環境で動作を確認するのが安全です。

旧ブランチにも「Wireshark 4.4.16」が登場

4.6シリーズだけでなく、旧ブランチの4.4シリーズも更新され、「Wireshark 4.4.16」が公開されました。

4.4.16では、4.6.6と同じ脆弱性への対処が行われています。

この修正はリリースノートには記載されていないものの、脆弱性の詳細ページには修正済みであることが記載されています。

そのほか、メモリ破損に関する問題なども解消され、安定性が改善されています。

現在4.4シリーズを利用している場合は、4.6シリーズへすぐに移行できない事情があっても、4.4.16への更新を検討する価値があります。

Wiresharkの用途と更新前に確認したいこと

Wiresharkは、ネットワーク上を流れるパケットを取得し、通信内容をリアルタイムで表示したり、保存済みのキャプチャーファイルを解析したりできるネットワークプロトコルアナライザーです。

通信障害の調査やプロトコルの学習、ネットワークの挙動確認などに使われますが、解析対象には認証情報などの機密情報が含まれる場合があります。

キャプチャーしたデータの取り扱いには注意し、組織のルールや利用者の許可に従ってください。

利用中のブランチに合わせて更新する

最新版を選ぶ際は、現在利用している系列と運用上の互換性を確認してください。

4.6シリーズを利用している場合は4.6.6、4.4シリーズを継続する場合は4.4.16が更新先の候補です。

ダウンロードは、Wireshark公式サイトのダウンロードページから行えます。

更新後は、バージョン表示を確認したうえで、必要に応じて保存済みの設定やキャプチャー環境が想定どおりであることを確認してください。

まとめ

Wireshark 4.6.6では、ROHCディセクタのクラッシュ脆弱性に加え、Windows版の設定引き継ぎ、ファイルサイズ、Windows 10 バージョン1809での動作に関する問題が修正されました。

旧ブランチ向けの4.4.16でも脆弱性やメモリ破損に関する問題が解消されています。

利用中の系列とOS環境を確認し、業務で使う場合は互換性を検証したうえで、適切なバージョンへ更新することをおすすめします。

URLをコピーしました!