Broadcomは2026年5月14日(現地時間)、デスクトップ仮想化ソフトの新バージョン「VMware Workstation 26H1」と「VMware Fusion 26H1」を公開しました。
2025年10月に登場した「25H2」に続く半期アップデートです。
Workstationでは、ライブラリやインストーラー関連コンポーネント、サービスを含む全体が64bit化されたほか、仮想マシンの管理機能や対応OSも拡充されています。
Workstation 26H1の主な変更点
VMware Workstation Proは、WindowsやLinux上で複数の仮想マシン(VM)を作成・実行できるデスクトップ型ハイパーバイザーです。
OSの検証やアプリの動作確認など、ホストPCの環境を保ったまま別のOSを利用したい場合に役立ちます。
関連コンポーネントを含めてフル64bit化
今回の大きな変更は、Workstationのフル64bit化です。
アプリ本体だけでなく、すべてのライブラリ、インストーラーコンポーネント、関連サービスが64bitプロセスで動作する構成になりました。
これはソフトウェアの内部構成を現行の64bit環境に合わせる更新です。
64bit化によって処理速度が必ず向上するということではありませんが、古い32bitコンポーネントを残さず、製品全体を64bit環境にそろえる変更といえます。
VMの識別や整理をしやすくする機能
VMごとに作成日時と最後に電源を入れた日時が表示されるようになりました。
似た名前のVMを複数使っている場合でも、利用状況や作成時期を手掛かりに識別しやすくなります。
また、VMのノートをフォルダータブに表示できるようになりました。
検証対象のOSや用途、設定上の注意点などを記録しておけば、VMを開く前に情報を確認できます。
認証情報の管理方法も見直されています。
暗号化されたVMやリモートサーバーに関する保存済み認証情報の形式を更新し、ホストOSのネイティブな認証マネージャーで扱いやすくする「Credential Manager Clarity」が導入されました。
ARMベースのESXホストにリモート接続
Workstation 26H1では、ARMベースのESXホストへのリモート接続に対応し、基本的なVM操作が可能になりました。
ローカルPC上の仮想マシンだけでなく、対応するリモート環境を使った運用にも選択肢が広がります。
対応OSも拡大
ゲストOSとホストOSの対応には、Ubuntu 26.04 LTS、Fedora 43および44、SUSE Linux Enterprise 16、openSUSE 16.0が追加されています。
ゲストOSでは、FreeBSD 15.0も対応対象です。
| 区分 | 主な対応OS |
|---|---|
| ゲストOS | Ubuntu 26.04 LTS、Fedora 43/44、SUSE Linux Enterprise 16、openSUSE 16.0、FreeBSD 15.0 |
| ホストOS | Ubuntu 26.04 LTS、Fedora 43/44、SUSE Linux Enterprise 16 GA、openSUSE 16.0 |
このほか、プラットフォームの安定性やセキュリティ、アクセシビリティに関する改善も含まれます。
利用するOSや構成によって対応状況が異なるため、更新前には各環境の要件を確認しておくと安心です。
Mac向けFusion 26H1も同時公開
Mac向けには、Workstation Proに相当する仮想化ソフト「VMware Fusion 26H1」が公開されました。
今回の発表ではWorkstationとFusionが同時に更新されていますが、ここで紹介したフル64bit化や個別機能の説明はWorkstation 26H1に関するものです。
個人・教育・商用利用が無償
Workstation ProとFusionは、2024年11月以降、個人用途・教育目的・商用での利用が無償となっており、プロダクトキーなしで利用できます。
導入する際は、配布元やライセンス条件を確認したうえで、利用するホストOSに合ったバージョンを選んでください。
まとめ
VMware Workstation 26H1は、製品を構成するコンポーネントのフル64bit化に加え、VMの日時表示やノート機能、ARMベースのESXホストへの接続などを導入したアップデートです。
対応OSも広がっており、仮想環境を新しいLinuxディストリビューションなどで利用したい人にとって、更新内容を確認する価値のあるリリースです。
