Mozillaは、デスクトップ版Webブラウザー「Firefox 158.0」を公開しました。
今回のメジャーアップデートでは、実験機能として検証されていた画像形式「JPEG XL」が正式にサポートされたほか、スクロールの精度向上や77件の脆弱性修正が行われています。
Firefox 158でJPEG XLを正式サポート
Firefox 158の大きな変更点は、拡張子「.jxl」の画像形式JPEG XLを正式に扱えるようになったことです。
JPEG XLは、従来のJPEGが不得意としていた色表現やアニメーション、可逆圧縮に対応しながら、画像の品質を保ちつつファイルサイズを抑えられるよう設計された形式です。
可逆圧縮では元の画像データを保ったまま圧縮でき、非可逆圧縮では用途に応じて画質と容量のバランスを調整できます。
Firefoxではこれまで、Firefox Labsを通じて試験的に利用できる機能として提供されていましたが、バージョン158から通常の機能として利用できます。
ただし、画像形式への対応はブラウザー側だけで完結するものではなく、Webサイトや画像編集ソフト、配信環境などがJPEG XLを扱えるかどうかにも左右されます。
そのため、すべてのWebページでJPEG XL画像がすぐに使われるわけではありませんが、対応環境が広がれば、画像の品質を維持しながら通信量や保存容量を減らせる可能性があります。
スクロールの動きと表示を改善
Firefox 158では、スクロール位置を画面上のピクセル単位に丸めないよう変更されました。
これにより、高解像度ディスプレイやページを拡大して表示している場合でも、スクロール位置をより細かく扱えるようになり、動きが滑らかで正確になるとしています。
Webページの拡大率や画面の解像度によっては、従来より細かな位置調整が反映されやすくなるため、長いページを読むときや小さな画面要素を確認するときに改善を感じられる可能性があります。
そのほかの主な変更点
ユーザー向けの機能では、新しいタブページのカスタム壁紙を複数保存し、画像ライブラリーから選べるようになりました。
翻訳機能は、アルバニア語、ベラルーシ語、フィリピン語に対応しています。
ベータ版として提供されているAI機能「Smart Window」では、開いているタブや保存済みの自動入力データを参照し、フォームに入力する情報を提案できるようになりました。
この機能は段階的に提供されており、日本では利用できない場合があります。
PDF関連では、ページの保存やLinux・macOSでの印刷時に、アクセシビリティーに配慮したPDFを作成できるよう改善され、数学記号が欠ける問題も修正されました。
Windowsでは、ハイコントラストテーマ利用時にタブ一覧や設定などのメニューが読みにくくなる問題が解消されています。
開発者向けの変更
開発者向けには、CSSのcalc()で単位の乗算や除算が可能になりました。
また、通知をクリックした際の移動先URLを指定するnavigateオプションが、通知関連のAPIでサポートされています。
77件の脆弱性を修正
Firefox 158では、CVE番号が付与された脆弱性が計77件修正されました。
深刻度の内訳は、Mozillaの基準で「High」が30件、「Moderate」が33件、「Low」が14件です。
| 深刻度 | 修正件数 |
|---|---|
| High | 30件 |
| Moderate | 33件 |
| Low | 14件 |
| 合計 | 77件 |
「Critical」に分類された脆弱性は含まれていませんが、修正件数が多いため、旧バージョンを利用している場合は早めのアップデートが推奨されます。
企業などで延長サポート版のFirefox ESRを利用している場合も、対象バージョンにセキュリティ修正が提供されています。
アップデート方法
Firefoxは通常、自動的に更新を確認しますが、すぐに適用したい場合は、メニューから「ヘルプ」を開き、「Firefoxについて」を選択して更新を確認できます。
アップデート後は、必要に応じてブラウザーを再起動してください。
Windows、macOS、Linux向けのデスクトップ版が提供されており、利用するOSに合った最新版を導入できます。
まとめ
Firefox 158は、JPEG XLの正式サポートに加え、スクロールの精度やPDF出力、翻訳機能などを改善したアップデートです。
さらに77件の脆弱性が修正されているため、新機能を使う予定がない場合でも、Firefoxを最新版へ更新しておくことが大切です。
