Oracleが提供する「Oracle JDK 21」は、2026年10月20日に予定されているセキュリティアップデート「Critical Patch Update(CPU)」を境に、無償の「Oracle No-Fee Terms and Conditions(NFTC)」ライセンスでの更新提供が終了する予定です。
本番環境でOracle JDKを無償利用している場合は、ライセンス条件を確認したうえで、NFTCの対象となる「Oracle JDK 25」への移行や、別のJDKディストリビューションの採用を検討する必要があります。
Oracle JDK 21は10月のCPUからライセンスが変更
2026年10月20日に予定されているCPU以降、Oracle JDK 21のアップデートはNFTCではなく「Java SE OTN」ライセンスの下で提供される予定です。
これはJDK 21そのものが利用できなくなるという意味ではなく、主に今後の更新プログラムをどの条件で利用できるかが変わるということです。
CPUは、脆弱性修正などを含む定期的なセキュリティ更新ですので、更新を止めると既知の問題が残る可能性があります。
NFTCとJava SE OTNの違い
NFTCは、対象となるOracle JDKを無償で利用できるライセンスで、商用本番環境での利用も認められています。
一方、Java SE OTNライセンスでは、個人利用や開発目的の利用は無償ですが、商用本番環境でアップデートを利用する場合は、原則として有償のサブスクリプションが必要です。
そのため、企業は「JDKを無料でダウンロードできるか」だけでなく、利用目的や環境、更新を受ける権利まで含めて確認することが重要です。
| 項目 | Oracle JDK 21 | Oracle JDK 25 |
|---|---|---|
| 2026年10月以降の更新ライセンス | Java SE OTNの予定 | NFTCの対象 |
| 商用本番環境での無償利用 | OTN条件では原則対象外 | NFTCの条件内で可能 |
| 移行時の確認事項 | 契約や更新権を確認 | アプリケーションの互換性を検証 |
無償で商用利用を続けるならJDK 25が選択肢
Oracleは、最新のJavaリリースをNFTCで提供する一方、次のLTS版が登場した後も直前のLTS版を約1年間NFTCで提供する重複期間を設けています。
Oracle JDK 25は2025年9月にリリースされたLTS版で、JDK 21の重複期間は2026年9月に終了するため、10月のCPU以降は更新のライセンスが切り替わる予定です。
JDK 25の更新は、次のLTS版として予定されているJava 29のリリースから1年後にあたる2028年10月まで、NFTCで提供される見込みです。
Oracle JDKをNFTCの条件で商用本番環境に無償利用したい場合、JDK 25への移行が有力な選択肢となります。
移行前には互換性と運用手順を確認
JDK 21から25への更新では、アプリケーションや利用ライブラリ、ビルドツール、監視製品などが新しいJava環境に対応しているかを事前に検証してください。
本番環境への一斉適用を避け、テスト環境で動作確認を行い、障害時に旧環境へ戻す手順も準備しておくと安全です。
また、Oracle JDK 25以外に、Oracle OpenJDKや他社が提供するOpenJDKディストリビューションを選ぶ方法もありますが、サポート期間や更新頻度、ライセンス条件は提供元ごとに異なります。
GraalVM利用者も更新条件の確認が必要
GraalVM for JDK 21についても、10月のCPU以降は「GraalVM OTN License Including License for Early Adopter Versions」で更新が提供される予定です。
OracleはGraalVMの利用者に対し、Oracle JDKまたはOracle OpenJDKへの移行を推奨しています。
現在の利用形態が商用本番環境に該当するか判断が難しい場合は、契約内容やOracleのライセンス説明を確認し、必要に応じて専門家へ相談してください。
まとめ
Oracle JDK 21は、2026年10月のCPU以降、更新提供がNFTCからJava SE OTNへ切り替わる予定です。
JDK 21が直ちに使えなくなるわけではありませんが、商用本番環境で無償の更新を継続したい場合は、JDK 25への移行や別のJDKの採用を検討し、ライセンス条件とアプリケーションの互換性を早めに確認しましょう。
