仮想ディスクツール「DAEMON Tools Lite」の無料版で、改竄されたインストーラーが配布されていたことが明らかになりました。
開発元のDisc Soft Limitedによると、依存コンポーネントへの侵害によってビルド環境が汚染され、無料版のバージョン12.5.1が影響を受けたとのことです。
原因や影響範囲の調査は続いていますが、同社は対象バージョンをインストールしたユーザーに、アンインストールとセキュリティソフトによるフルスキャンを呼び掛けています。
改竄されたインストーラーが配布
Disc Soft Limitedは現地時間の5月6日、「DAEMON Tools Lite」でセキュリティインシデントが発生したと公表しました。
同社の説明では、依存コンポーネントが侵害されたことで、インストールパッケージを作成するビルド環境が汚染され、改竄されたファイルがリリースされていたといいます。
このように、ソフトウェアそのものではなく、開発や配布に関わる外部の部品・仕組みを侵害して利用者に被害を及ぼす手口は、一般にサプライチェーン攻撃と呼ばれます。
正規の配布経路から入手したソフトウェアであっても、作成・公開の過程が侵害されていれば、利用者が不正なファイルを受け取る可能性があります。
影響を受けたバージョンと開発元の対応
今回、影響が確認されたのは無料版の「DAEMON Tools Lite」v12.5.1です。
同社は5月5日午前7時ごろ(グリニッジ標準時)に報告を受け、その後、影響を受けたシステムの隔離や改竄ファイルの配布停止などを進めたと説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 影響対象 | 無料版「DAEMON Tools Lite」v12.5.1 |
| 影響がないとされるもの | 有料版アプリ |
| 安全と発表されたバージョン | v12.6 |
| 主な対応 | 配布停止、ビルド・リリース工程の監査、インストーラーの再ビルドと検証 |
同社は、ビルド・リリースパイプラインの監査やインストーラーの再ビルドと検証、内部セキュリティの強化も実施したとしています。
また、5月5日にリリースしたv12.6については安全だと説明していますが、インシデントの原因や影響範囲は引き続き調査中です。
v12.5.1をインストールした場合の対処
対象のv12.5.1をインストールした可能性がある場合、同社はアプリのアンインストール、信頼できるセキュリティソフトによるシステム全体のフルスキャン、安全なバージョンの入手を推奨しています。
アプリをアンインストールしただけで、システム内に不審なファイルや変更が残っていないと判断することはできません。
フルスキャンを実施し、セキュリティソフトが脅威を検出した場合は、その指示に従って隔離や削除などの措置を行ってください。
再インストールする場合は、検索結果や第三者の配布サイトにあるファイルではなく、開発元が案内する公式の配布元から最新版を入手することが重要です。
自分の使用バージョンが分からない場合は、アプリのバージョン情報を確認し、v12.5.1に該当するかを確かめてください。
なお、同社の発表時点では有料版アプリは影響を受けていないとされていますが、利用者は今後の調査結果や追加の案内にも注意が必要です。
まとめ
今回のインシデントでは、依存コンポーネントの侵害を起点にビルド環境が汚染され、無料版「DAEMON Tools Lite」v12.5.1の改竄インストーラーが配布されました。
対象バージョンを導入した場合は、アンインストールだけで済ませず、フルスキャンを行い、開発元が安全とするバージョンを公式の配布元から入手してください。
