WordPressで記事を執筆する際、ブロックエディタの操作感に馴染めないという悩みを持つ方は少なくありません。
特に、以前のクラシックエディタで慣れ親しんだツールバーの操作感や、直感的な文字装飾の仕組みを懐かしむ声は今でも多く聞かれます。
そのような悩みを解消し、最新のブロックエディタ環境にクラシックな使い勝手をプラスしてくれるのが「Advanced Editor Tools」です。
このプラグインを活用することで、執筆スピードを劇的に向上させることが可能になります。
本記事では、Advanced Editor Toolsを導入してエディタを最適化するための具体的な設定方法や活用術について詳しくお伝えします。
Advanced Editor Toolsの概要と導入メリット
Advanced Editor Toolsは、かつて「TinyMCE Advanced」という名称で親しまれていたWordPressの定番プラグインです。
このプラグインの最大の特徴は、ブロックエディタの中に「クラシックエディタに近い操作感」を統合できる点にあります。
標準のブロックエディタでは、フォントサイズの細かな指定や、テキストの背景色の変更などが複数の階層に隠れている場合があります。
Advanced Editor Toolsを導入すると、これらの機能をツールバー上に自由に配置できるようになります。
また、従来のクラシックエディタ専用の「クラシックブロック」をより多機能に拡張できる点も大きなメリットです。
現在のWordPress運用においては、ブロックエディタの柔軟性とクラシックエディタの効率性を両立させることが、生産性を高める鍵となります。
プラグインのインストールと有効化の手順
まずは、WordPressの管理画面からプラグインを導入しましょう。
管理画面の左メニューにある「プラグイン」から「新規追加」を選択してください。
検索窓に「Advanced Editor Tools」と入力すると、鉛筆のアイコンが表示されたプラグインが見つかります。
「今すぐインストール」をクリックし、完了後に「有効化」ボタンを押してください。
有効化が完了すると、設定メニューの中に「Advanced Editor Tools (TinyMCE Advanced)」という項目が追加されます。
この設定画面から、自分好みのエディタ環境を構築していくことになります。
ブロックエディタ用ツールのカスタマイズ設定
Advanced Editor Toolsの設定画面を開くと、「ブロックエディター (TinyMCE)」と「旧エディター (TinyMCE)」の2つのタブが表示されます。
現在の主流であるブロックエディタを強化する場合は、「ブロックエディター」タブを選択してください。
画面上部には、現在エディタで使用できるボタンの一覧が表示されています。
画面下部には、追加可能な未配置のボタンが並んでいます。
使い方は非常に簡単で、下部のボタンを上部のツールバーエリアへドラッグ&ドロップするだけで配置が完了します。
よく使う「フォントサイズ」「テキスト色」「背景色」「表(テーブル)」などは、優先的に配置しておくことをおすすめします。
逆に、普段全く使わない機能はツールバーから外しておくことで、視認性が向上し操作ミスを防ぐことができます。
「クラシック段落」ブロックの活用
Advanced Editor Toolsを導入すると、通常の段落ブロックとは別に「クラシック段落」というブロックが使用可能になります。
これは、一つのブロック内でクラシックエディタのようなツールバー操作を完結させることができる特別なブロックです。
通常の段落ブロックは1つの段落ごとに1つのブロックが生成されますが、クラシック段落内ではエンターキーで改行してもブロックが分離されません。
長い文章を一気に書き上げたい場合や、複数の段落をまとめて装飾したい場合に非常に便利です。
特に、外部の原稿作成ソフトからテキストをペーストする際、書式を保持したまま貼り付けたい場合にも威力を発揮します。
表(テーブル)作成機能を強化する方法
WordPress標準のテーブルブロックは、非常にシンプルで使いやすい反面、高度な装飾には向いていません。
Advanced Editor Toolsのテーブル機能を有効にすると、セルの結合や背景色の個別指定、ボーダーのスタイル設定などが直感的に行えるようになります。
ツールバーに追加した「テーブル」アイコンをクリックすると、Excelのような操作感でセルの追加や削除が可能です。
以下に、Advanced Editor Toolsで設定できる主なテーブル操作をまとめました。
| 機能名 | 操作内容 |
|---|---|
| セルの結合・分割 | 隣接する複数のセルを1つにまとめたり、分割したりできます。 |
| セルのプロパティ | 特定のセルだけに背景色や文字の配置(中央揃え等)を設定できます。 |
| 行・列のサイズ指定 | マウス操作や数値入力で、列の幅を細かく調整可能です。 |
このように、複雑な比較表やデータ一覧を作成する頻度が高いサイト運営者にとって、このプラグインは必須級のツールと言えます。
高度な設定で執筆効率を最大化する
設定画面をさらに下へスクロールすると、「設定」というセクションがあります。
ここでは、エディタの挙動をより詳細に制御するためのオプションが用意されています。
特に重要なのが「リストスタイル」のオプションです。
これにチェックを入れると、箇条書きの点(ディスク)の形を円や四角、数字などに自由に変更できるようになります。
また、「フォントサイズの指定」を有効にすることで、標準の「大・中・小」といった抽象的なサイズ指定ではなく、16pxや20pxといった具体的な数値での指定が可能になります。
デザインの統一感を保ちつつ、特定の強調したい部分だけを細かく調整したい場合に非常に役立ちます。
代替フォントの設定と管理
Advanced Editor Toolsでは、エディタ上で選択できるフォントファミリーを増やすこともできます。
ただし、閲覧者の環境(OSやブラウザ)にインストールされていないフォントは表示されないため注意が必要です。
Webフォントを使用している場合は、それらをエディタ上で反映させるための設定をあわせて行うと、執筆中のプレビュー精度が向上します。
開発者や上級者向けの便利な機能
このプラグインは、HTMLコードを直接触る機会がある方にとっても強力な味方となります。
設定の中にある「ソースコード」ボタンをツールバーに追加しておきましょう。
これにより、ブロックエディタの「コードエディタ」モードに切り替えることなく、特定のブロック内のHTMLだけをポップアップウィンドウで素早く編集できるようになります。
さらに、独自のCSSクラスをツールバーから適用する機能も備わっています。
あらかじめテーマの style.css などに定義したクラスを、選択したテキストに対してワンクリックで付与できるようになります。
例えば、以下のようなカスタムクラスを登録しておくと便利です。
/* ツールバーから適用するためのカスタムクラス例 */
.custom-highlight {
background: linear-gradient(transparent 60%, #ffcc00 60%);
font-weight: bold;
}
この設定を反映させるには、プラグイン設定の「CSSクラスのインポート」オプションを有効にする必要があります。
記事作成時の注意点とトラブルシューティング
Advanced Editor Toolsは非常に便利なプラグインですが、使用にあたっていくつか注意点があります。
まず、あまりにも多くのボタンをツールバーに並べすぎないようにしてください。
ボタンが多すぎると、エディタの読み込み速度がわずかに低下したり、モバイル環境での編集画面が乱れたりすることがあります。
また、他のエディタ拡張系プラグインと競合して、ボタンが正常に表示されないケースも稀に存在します。
もし設定が反映されない場合は、一度キャッシュプラグインを停止して確認するか、ブラウザのキャッシュをクリアしてみてください。
さらに、WordPress本体のアップデート直後は、プラグイン側が最新バージョンに対応するまで一時的に挙動が不安定になることがあります。
常にプラグインを最新の状態に保つよう心がけましょう。
まとめ
Advanced Editor Toolsは、進化を続けるWordPressのブロックエディタにおいて、失われがちな「直感的な操作性」を補完してくれる優れたプラグインです。
ツールバーを自分専用にカスタマイズし、クラシック段落や高度なテーブル機能を活用することで、記事執筆のストレスは大幅に軽減されます。
特に、文字装飾を頻繁に行う方や、複雑な表を作成する機会が多い方にとって、その恩恵は計り知れません。
まずは必要最低限のボタン配置から始めて、自分のライティングスタイルに最適なエディタ環境を構築してみてください。
効率的なエディタ設定は、良質なコンテンツを継続的に発信するための強力な武器となるはずです。
