JetBrainsは、Visual Studio Code向け拡張機能「Java and Kotlin by IntelliJ IDEA」のバージョン1.0を公開しました。
プレビュー期間を終えた初の安定版で、IntelliJ IDEAが備えるJava・Kotlinの言語機能を、VS CodeだけでなくCursorなどの対応エディターでも利用できます。
IntelliJ IDEAの言語機能をLSP経由で提供
この拡張機能は、JavaとKotlinのコード解析や補完などを、Language Server Protocol(LSP)を通じてエディターに提供します。
LSPは、言語処理の機能とエディターをつなぐ共通の仕組みで、対応するエディターであれば、同じ言語サーバーの機能を活用できます。
そのため、IntelliJ IDEAを使わずにVS Code系のエディターで作業する開発者も、宣言への移動、参照の検索、コード補完、名前の変更といった機能を利用できます。
JavaとKotlinが混在するプロジェクトにも対応し、既存の開発環境を大きく変えずに導入しやすい点が特徴です。
正式版で利用できる主な機能
v1.0では、日常的な編集からビルド、テスト、デバッグまでを支援する機能が用意されています。
対応する主な機能は次のとおりです。
- Java、Kotlin、および両言語が混在するプロジェクトのサポート
- コード補完、コードナビゲーション、コード解析
- リファクタリングやエディター支援
- Maven、Gradle、Bazelを使ったプロジェクトへの対応
- JUnitのテストランナー
- エミュレートされたブレークポイントや非同期スタックトレースを含むデバッグ機能
大規模なプロジェクトやモノレポでも、高速かつ安定した動作を目指して設計されています。
ビルドツールやテスト、デバッグまで対応するため、単純なコード補完にとどまらず、開発作業を広く支援します。
CursorなどVS Code派生エディターでも利用可能
拡張機能はVisual Studio Marketplaceに加え、Open VSX Registryでも配布されています。
Cursorチームとの協力のもとで開発されており、CursorやGoogle Antigravityをはじめ、VS Codeを基盤とするエディターでも利用できます。
JetBrainsは、LSPを介した言語機能をAIエージェントが直接利用することにも期待を示しています。
エージェントがコードを書く際に、宣言への移動や解析といった機能を呼び出せれば、エディター上で人が使う機能とエージェントの開発支援を共通化できます。
今後はCursorやVS CodeのエージェントビューからLSPを利用する仕組みが予定されています。
また、Claude CodeやCodexのようなターミナル型エージェントから、IntelliJ IDEAのJava・Kotlin解析機能を呼び出す実験も進められています。
導入時の注意点とライセンス
正式版への移行に伴い、プレビュー期間は終了しました。
利用にはIntelliJ IDEA Ultimate、または同製品を含むAll Products Packのサブスクリプションが必要で、30日間の試用も可能です。
ライセンスはデスクトップ版のIntelliJ IDEAとVS Code系エディターで共通して利用できますが、現時点では人間による利用を想定しています。
エージェントだけで利用する場合のライセンスモデルについては、今後の発表が待たれます。
また、Red HatやOracleが提供するJava拡張機能とは、コード解析やクイックフィックスの機能が重複する場合があります。
機能の二重実行や競合を避けるため、併用時はそれらの拡張機能を無効にすることが推奨されています。
一方、Spring Toolsなどは問題なく併用できるとされています。
まとめ
「Java and Kotlin by IntelliJ IDEA」v1.0により、IntelliJ IDEAの言語支援機能をVS CodeやCursorなどの環境に取り入れやすくなりました。
Java・Kotlinの開発環境をエディターの好みに合わせて選びたい人や、複数のエディターで一貫した支援を受けたい人にとって、有力な選択肢となりそうです。
