CLIP STUDIO PAINT は本当にお得？価格・機能・使いやすさを正直レビュー

2025年10月21日2025年11月28日

ソフトウェア

イラストソフトを探していると「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)って本当にお得なの？買い切りとサブスクどっちがコスパいいの？」と迷ってしまうと思います。

この記事では、クリスタ歴の長い立場から、価格・機能・使いやすさ・アップデートの満足度を、かなり踏み込んで「正直レビュー」します。

最後に「この使い方なら、このプランが一番安くて失敗しない」という結論もまとめるので、購入前にしっかりチェックしてみてください。

目次 [ close ]

CLIP STUDIO PAINTとは？コスパを左右する基本情報

CLIP STUDIO PAINTの特徴とできること

CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)は、日本のセルシス社が開発した「イラスト・マンガ・Webtoon・アニメーション制作」に特化したグラフィックソフトです。

国内外のプロ・同人・個人クリエイターまで幅広く使われており、「とりあえずこれがあれば、一通りの2D作画は全部できる」という万能さが大きな強みです。

主な特徴を、コスパという観点から整理すると次のようになります。

描き心地の良さ
ペンの入り抜き・手ブレ補正・ペン圧カスタマイズが非常に細かく設定でき、アナログに近い感覚で線が引けます。線画の描き味だけでも、他ソフトから乗り換える人が多いポイントです。
ベクターレイヤーと豊富なブラシ
ベクターレイヤーなら、線を引いたあとでも太さや形を自由に編集でき、交差部分を一気に消せる「ベクター消しゴム」も便利です。
さらに公式素材サイト「CLIP STUDIO ASSETS」には10万点以上のブラシ・トーン・3D素材があり、ほとんどが無料〜低価格で入手できます。
マンガ・Webtoon機能
コマ割り、フキダシ、スクリーントーン、効果線など、紙マンガ制作に必要な機能が最初から揃っています。Webtoon向けの縦スクロールテンプレートもあり、スマホマンガ制作にも強いです。
アニメーション制作機能
タイムライン、オニオンスキン、ライトテーブルなど、2Dアニメ制作に必要な機能が標準搭載。EX版なら長編アニメや複数シーン管理にも対応できます。
3Dデッサン人形・3D背景素材
可動する3D人形や3D小物・背景を読み込んで、そのままアタリや線画として使えます。「背景が描けない」という悩みの強い味方になります。
クラウド連携と学習コンテンツ
10GBのクラウドストレージと、素材共有サービス、チュートリアルサイト「CLIP STUDIO TIPS」が用意されていて、学びながら制作しやすい環境が整っています。

これらを複数のソフトで揃えようとすると、本来はかなりのコストがかかります。

クリスタはそれを1本で完結できるため、「価格以上のリターンを得やすい」構造になっています。

どんなクリエイターに向いているソフトか

向いているのは、次のような人たちです。

イラストレーター(プロ・志望・趣味問わず)
同人作家、コミケ参加者、Webマンガ・Webtoon作家
短編〜中編の2Dアニメをつくりたい人
ゲーム・VTuberなどのキャラデザインをする人
背景やパースが苦手で、3D素材を活用したい人
PhotoshopやSaiからの乗り換えを考えている人

逆に、あまり向いていないのは

写真レタッチ・デザイン(バナー・紙面レイアウト)が中心の人
→ PhotoshopやIllustratorの方が本職です。
3DCGメインでモデリング・レンダリングをしたい人
→ Blenderなど3DCGソフトが必要です。
AI画像生成だけをしたい人
→ クリスタ単体ではAI生成機能はメインではありません。

つまり「線を描いて、塗って、ストーリーを作る人」に最適化されたソフトだと考えるとイメージしやすいです。

競合お絵描きソフトとの違い

主な競合と比べると、クリスタの立ち位置は次のようなイメージです。

Photoshop
写真加工やデザインに強いプロ向けソフト。サブスクのみで月額も高め。
マンガ機能やトーン、コマ割りなどは標準では弱く、イラスト・マンガ特化ならクリスタの方が効率的です。
Procreate
iPad専用の買い切りイラストアプリ。描き心地は良く人気ですが、マンガや長編アニメ、3D素材などはクリスタほど充実していません。
「iPadだけでシンプルにイラストを描きたい」ならProcreate、「マンガ・Webtoon・アニメまでやりたい」ならクリスタが有利です。
ibisPaint
スマホ・タブレット向けのお絵かきアプリ。無料〜低価格で始めやすいですが、本格的なマンガ制作や商業クオリティを目指すなら、クリスタの方が機能が豊富です。

こうした比較から見ても、「イラストも、マンガも、アニメも。パソコンでもiPadでもスマホでも」という欲張りな要望を、現実的な価格で叶えられるのがCLIP STUDIO PAINTです。

CLIP STUDIO PAINTのグレード比較

CLIP STUDIO PAINT PROの特徴と向いている人

PRO版は「イラスト・1ページ漫画・簡単アニメ」をメインにする人向けのグレードです。

主な特徴は次のとおりです。

高度なペン・ブラシ・ベクターレイヤー機能
コマ割り・フキダシ・トーンなど、1ページマンガ制作はひと通り可能
24コマまでのアニメーション機能
イラスト制作に必要な機能はほぼ網羅

向いているのは

イラストメイン、たまに1ページ漫画を描く人
同人誌でもページ数少なめの作品を中心に作る人
動くスタンプや短いアニメGIFを作りたい人
まずは低予算で、本格ソフトを手に入れたい人

「イラストだけ描くなら、ほとんどの人はPROで十分」と言い切って良いレベルです。

CLIP STUDIO PAINT EXの追加機能とメリット

EX版は、PROの全機能に「本格的なマンガ・Webtoon・長尺アニメ制作」機能を加えた上位版です。

追加される代表的なポイントは

複数ページ管理(表紙〜奥付までまとめて管理)
Webtoon向けの縦スクロールテンプレート
長尺アニメーション(シーン管理、複数タイムラインなど)
PDF/ePubへの一括書き出し
大量ページの一括リサイズ・ノンブル振りなど、書籍制作に便利な機能

このあたりは「連載マンガ」「単行本制作」「Webtoon連載」「本格アニメ制作」を想定した機能なので、

将来、商業マンガ家・Webtoon作家を本気で目指している
同人誌を定期的に発行して、ページ数も多い
アニメーションで数分〜十数分クラスの作品を作りたい
仕事でスタジオ案件を受ける予定がある

という人にはEX一択です。

逆に言えば、ここまでの用途がなければ、最初はPROでスタートし、必要になったらEXへアップグレードするのがコスパ的にもおすすめです。

DEBUT版の位置づけと注意点

CLIP STUDIO PAINT DEBUTは、入門者向けの機能限定版です。

単体販売はなく、

CLIP STUDIO TABMATE / TABMATE 2 に付属
pixivプレミアム特典　など

特定のキャンペーンや製品購入で付いてくる位置づけです。

注意したい点は

機能がかなり絞られているので、本格的なマンガ制作・アニメ制作には不向き
本気で続けるなら、どうせいずれPRO/EXに移行したくなる
UIや基本操作の感触を知るには良いが、長期利用には向かない

という点です。

「クリスタの雰囲気を0円〜低コストで試すための版」くらいの認識にしておくとよいでしょう。

PROとEXどちらを買うべきか

結論から言うと、

イラスト中心・単発マンガ・短めアニメ → PRO
連載マンガ・Webtoon・長尺アニメ・書籍制作 → EX

です。

「いきなりEXじゃないとダメ？」と不安になる方もいますが、クリスタはPRO→EXへのアップグレードも用意されています。

多くのユーザーは

まずPROで始める
実際に描きながら「ページ管理やWebtoon機能が欲しい」と感じる
EXへアップグレードする

という流れを辿っています。

最初の出費を抑えつつ、本当に必要になった機能だけ後から足す方が、長期的に見てもコスパは良くなりやすいです。

CLIP STUDIO PAINTの料金とコスパ評価

無期限版(PRO/EX)の価格と「元が取れる年数」

2025年時点の公式価格(Windows/macOS向け)は以下のとおりです。

無期限版(買い切り・Ver.4.0)

PRO：6,400円(税込)
EX：26,900円(税込)

これをサブスク(例：PRO 1デバイス年額3,000円)と比較すると、

PRO
年額3,000円 × 3年 = 9,000円 →3年使うなら買い切りの方が安くなる
EX
年額8,300円 × 4年 = 33,200円 →4年弱で買い切りの方が安くなる

つまり

「PCで、3年以上クリスタを使い続けたい」と考えているなら
→無期限版(PRO/EX)を買っておくのがコスパ最強

というわけです。

アップデートプランの料金と必要性

無期限版ユーザーが「新機能を追いかけたい」ときに利用するのが、アップデートプランです。

PRO アップデートプラン：1,200円/年
EX アップデートプラン：3,400円/年

ここで大事なのは、

アップデートプランをやめても、買い切りで購入したバージョン自体は使い続けられる
「今は新機能が欲しいから契約」「しばらく落ち着いたら解約」という柔軟な運用ができる

という点です。

最新機能にそこまでこだわらない人は

まず無期限版を購入
2〜3年おきに「大きな新機能が出たタイミングだけ」アップデートプランを1年だけ契約

という使い方にすれば、トータルコストをかなり抑えつつ、必要な進化だけ取り入れられます。

月額・年額プランの料金比較と最安パターン

代表的な1デバイスプラン(2025年時点)は

PRO 1デバイス
月額：480円 / 年額：3,000円(実質)
EX 1デバイス
月額：980円 / 年額：8,300円(実質)

ここから読み取れるコスパのポイントは

半年〜1年以内にやめる前提なら
→ サブスクの方が圧倒的に安い
3年以上、Windows/macOSで使い続ける前提なら
→ 無期限版＋必要に応じてアップデートプラン、が有利

また、複数デバイスプラン(2台・4台)もあるため、

PC＋iPadでバリバリ描く
スマホも含めて3台以上で使う

といった人は、2デバイス・4デバイスプランの年額を比較→1台あたりのコストで判断すると良いです。

料金はストアやキャンペーンで変わるため、最終的な数字は必ず公式サイト/各ストアで確認してください。

スマホ専用プラン(月額100円～)のコスパ

iPhone/Android向けのスマホ専用プランは、かなり破格です。

PRO：月額100円前後
EX：月額300円前後

「とりあえずクリスタの描き味を体験したい」「通勤・通学時間に落書きできればOK」という人には、これ以上ない低コストの入口です。

さらにスマホ版は「1日1時間無料」で使えるため、

まずは完全無料で使い倒してみる
気に入ったら月100円〜の有料プランに切り替える
気が向いた時だけ課金して、やめたいときにすぐやめる

という柔軟な使い方ができます。

無料体験・1日1時間無料でどこまで試せるか

無料で試せる範囲はかなり広く、

年額・月額プランの初回3ヶ月無料(一部スマホプラン除く)
スマホ版は契約不要で1日1時間無料＋CLIPPYで月10回延長可
PC/タブレット向けに、3〜6ヶ月体験キャンペーンが行われることも多い

など、「お金を払う前に、自分の環境でどこまで快適に使えるか」をじっくり検証できます。

特にコスパ重視の方は、無料期間中に以下を必ずチェックしておくと安心です。

手持ちのPC・タブレットで動作が軽いか
ペンの描き味は自分好みか
よく使うブラシやトーンが揃っているか
マンガ or アニメ機能が、自分の作業フローに合っているか

iPad・スマホ利用でのサブスクと買い切りの損得

iPadやスマホでは、基本的に買い切り版がなく、サブスク前提になります。

ここでの損得を整理すると、

PCメイン＋iPad/スマホはサブ
→ PCは無期限版を購入し、iPad/スマホは必要なときだけサブスク契約
→ 長期で見ても、総コストをかなり抑えやすい
iPadが完全なメイン環境
→ 1デバイスor2デバイスプランの年額(3,000円/8,300円など)を契約
→ 3年以上使うなら、PC無期限版＋iPadサブスクのハイブリッド構成も検討の価値あり
スマホだけで描くライトユーザー
→ まずは1日1時間完全無料でスタート
→ 物足りなければ月100円前後のスマホプランへ

このように、「PCに無期限版を持っておき、タブレット・スマホはサブスクで足す」構成が、全体としてもっともコスパが良くなりやすいです。

CLIP STUDIO PAINTの安定性・アップデート満足度レビュー

動作の軽さと安定性

実際の使用感として、クリスタは「そこそこ軽くて、かなり安定している」部類です。

ミドルクラスのノートPCでも、イラスト・1ページ漫画程度なら快適
キャンバス解像度を極端に上げたり、3D素材を大量に置きすぎると重くなるが、これはどのソフトでも同じ
自動保存機能やバックアップも充実しており、作業中に落ちて全ロスト…というリスクはかなり低い

もちろん、PCスペックが低すぎると快適とは言えませんが、「クリスタだけ極端に重い」というケースはあまり聞きません。

無料体験期間中に、普段描く解像度・レイヤー枚数・3Dの有無でテストしておけば、購入後に「重くて使えない…」と後悔するリスクはかなり減らせます。

作業効率を上げる主な機能

コスパを語るうえで「どれだけ時間を節約できるか」は非常に重要です。

クリスタには、作業時間を大きく削ってくれる機能が数多くあります。

ベクターレイヤー＋ベクター消しゴム
→ ラフ線を量産しても、後から綺麗に整えられる。線の交差を一気に消せるので、ペン入れが体感で2〜3割早くなります。
塗りつぶし支援(隙間閉じ・他レイヤー参照塗り)
→ 線画の隙間が多少あっても、ほとんど漏れずに一発で塗れるため、バケツツールのストレスが激減します。
下地を保護・透明ピクセルをロック
→ はみ出しや塗り残しに悩まされる時間が減り、着色スピードが上がります。
3Dデッサン人形・3D背景
→ ポーズやアングルに悩んで手が止まる時間が短くなり、「描きたいのに描けない」フラストレーションを解消してくれます。
素材ASSETS・TIPS
→ ブラシを自作する時間や、描き方を調べる手間を大幅に短縮できます。

これらをトータルすると、趣味でも「週に数時間」、仕事や副業なら「月に数十時間」単位で時間が浮くことも珍しくありません。

時間＝お金と考えれば、ソフト代はすぐに回収できるレベルです。

アップデート頻度と新機能の充実度

クリスタはいまも現役バリバリで開発が続いているソフトで、アップデート頻度は比較的高めです。

定期的に小〜中規模のアップデートで機能追加・改善
メジャーバージョンアップごとに、大きな新機能がどんどん入る
特にここ数年は、Webtoon・3D・アニメーション・UI改善など、時代に合わせた強化が目立つ

「買い切りソフトだと、いつか開発終了して無駄になるのでは？」と心配する人もいますが、クリスタに関してはその心配はかなり薄いです。

むしろ

アップデートプランを挟みながら、5年〜10年規模で育っていくツール
一度使い方を覚えれば、そのまま長く付き合える

という意味で、「学習コストにきちんと見合う投資」と言えます。

実際の使いやすさレビュー

UIについては、

最初はパネルが多くて「難しそう」に見える
しかし、実際に触ってみると「よく使う機能がワンクリックで届く」よう整理されている
ワークスペース(パネル配置)のプリセットが用意されているので、「イラスト用」「マンガ用」など目的別に切り替え可能
ショートカットやツール設定も、自分の作業スタイルに合わせてかなり細かくカスタマイズできる

という印象です。

初心者のうちは

公式のチュートリアルやTIPSの「はじめてのクリスタ」系記事をなぞる
最低限の機能だけ覚える
慣れてきたら、少しずつショートカットやカスタムブラシを取り入れる

というステップを踏めば、1〜2週間程度で「普通に作業できる」レベルには十分到達できます。

どのプランが一番コスパがいいか【結論とおすすめ】

コスパ観点での結論を、用途別に整理すると次のようになります。

PCで本気で描き続けたい(3年以上)
→無期限版 PRO 6,400円 が最もコスパ良し
→ マンガ・Webtoon・アニメをガッツリやるなら EX 26,900円
→ 必要に応じて、アップデートプラン(年1,200円/3,400円)を挟む
iPadメインで、複数年使う予定
→ PRO/EX 1デバイスor2デバイスの年額プラン
→ PCも使うなら、「PC無期限版＋iPadサブスク」のハイブリッドが◎
スマホでまず試したい・超ライトユーザー
→ スマホ版1日1時間無料 → 物足りなければスマホ専用プラン(月100円前後)
本気で商業・連載・スタジオワークを目指す
→ 最初から EX を候補に入れておく
→ 資金に余裕がなければ、PROで始めて早めにEXへアップグレード

このうち「迷っているほとんどの人」にとってベストバランスなのは、PC向けの無期限版PROです。

6,400円という価格は、スタバのドリンク20杯分くらいで、そこから何年でも使い続けられることを考えると、絵を描く人にとってはかなりリターンの大きい投資になります。

まとめ

ここまでの内容を振り返ると、

CLIP STUDIO PAINTは、イラスト・マンガ・Webtoon・アニメを1本でこなせるオールインワン制作ソフトであり、
PCで長く使うなら無期限版PRO/EXが圧倒的にコスパが良いこと、
iPad・スマホユーザーにはサブスク＋無料体験でリスクゼロで始められることが分かりました。

そして何より、クリスタの本当の価値は

線が気持ちよく描ける
背景・ポーズ・トーンなどで迷う時間が減る
作品づくりに集中できる

という「創作体験そのものの快適さ」にあります。

「いつかちゃんとしたソフトで描きたい」と思い続けている時間は、とてももったいないです。

今日からクリスタを導入してしまえば、そこから先の数年間、あなたの絵はずっとクリスタの進化と一緒に育っていきます。

「まだ自分には早いかな…」と感じている方ほど、早めに環境だけ整えておくことで、上達スピードとモチベーションがグッと変わります。

まずは、無期限版PROをチェックしてみてください。

詳細や最新の料金は、こちらから確認できます。

CLIP STUDIO PAINT PRO(無期限版・各種プラン)を見る
→CLIP STUDIO PAINT PROの詳細・購入ページ

本格的なマンガ・Webtoon・アニメ制作まで視野に入れている方は、最初からEXも候補に入れておきましょう。

CLIP STUDIO PAINT EX(無期限版・各種プラン)を見る
→CLIP STUDIO PAINT EXの詳細・購入ページ

一度環境を整えてしまえば、あとは描くだけです。

あなたの頭の中にあるイメージを、そのままキャンバスに呼び出すための「本気の1本」として、CLIP STUDIO PAINTを選んでみてください。