閉じる

【C言語】NULLポインタとは?「何もない」を表す仕組みをやさしく解説

C言語を学び始めると、必ずと言ってよいほど登場するのがNULLポインタです。

エラーの原因になりやすい一方で、正しく使えばバグを防ぐ非常に強力な道具でもあります。

本記事では、ポインタの基本からNULLの意味、使い方、0や'\0'との違いまで、C言語初心者の方にも分かるように丁寧に解説していきます。

NULLポインタとは

ポインタとアドレスの関係をおさらい

まずは、NULLポインタを理解するために、ポインタとアドレスの基本を軽くおさらいします。

ポインタとは、メモリ上のアドレス(場所)を保存するための変数です。

通常の変数は「値」そのものを保持しますが、ポインタは「値がどこにあるか」という場所の情報を保持します。

変数とポインタのイメージ

  • 通常の変数: 「箱」の中にデータが入っているイメージです。
  • ポインタ変数: 「別の箱」がどこにあるかを指し示す矢印のイメージです。

次のようなコードを見てください。

C言語
#include <stdio.h>

int main(void) {
    int x = 10;      // 通常のint型変数
    int *p = &x;     // xのアドレスを保存するポインタ変数

    printf("xの値: %d\n", x);       // 10が表示される
    printf("xのアドレス: %p\n", (void *)&x); // xが置かれているメモリの場所
    printf("pが保持しているアドレス: %p\n", (void *)p);
    printf("pが指している先の値: %d\n", *p); // ポインタを通してxの値にアクセス

    return 0;
}
実行結果
xの値: 10
xのアドレス: 0x7ffeefbff56c   ← 環境によって異なります
pが保持しているアドレス: 0x7ffeefbff56c
pが指している先の値: 10

この例では、ポインタp必ずどこかの有効なアドレスを指しています。

では、「どこも指していない」ポインタはどう表現すれば良いのでしょうか。

ここで登場するのがNULLポインタです。

NULLポインタとは「どこも指していない」特別な値

NULLポインタとは、「どの有効なメモリアドレスも指していない」ことを表すための、特別なポインタ値です。

C言語では、ポインタにこの特別な値を代入することで、「このポインタはいま何も指していません」と明示できます。

実際のコードでは、次のように書きます。

C言語
#include <stdio.h>
#include <stddef.h>  // NULLの定義が含まれるヘッダ

int main(void) {
    int *p = NULL;   // どこも指していないことを明示したポインタ

    if (p == NULL) {
        printf("pはどこも指していません。\n");
    }

    return 0;
}
実行結果
pはどこも指していません。

ここで重要なのは、NULLは実在するメモリアドレスではないという点です。

多くの処理系ではアドレス0が使われますが、標準仕様としては「どの有効なオブジェクトとも対応しない特別なポインタ値」と定義されています。

なぜC言語でNULLが用意されているのか

NULLポインタが存在する一番の理由は、「無効なポインタ」と「有効なポインタ」を区別するためです。

ポインタには、次の3つの状態があります。

状態説明
有効なポインタ実在するオブジェクト(変数や配列など)を指す
NULLポインタどこも指していないことを表す特別な状態
不定なポインタ(ゴミ値)何を指しているか分からない危険な状態

NULLは、この中で唯一「意図的に安全に使える“空”の状態」です。

具体的には、次のような場面で役立ちます。

  • 動的にメモリを確保した結果が失敗したかどうかを判定する
  • 関数の戻り値として「見つかりませんでした」「終わりです」を表す
  • まだ有効なアドレスを代入していないポインタを「安全な初期状態」に置く

このように、NULLは「何もない」を明示するための、約束された特別な値だと考えると理解しやすくなります。

NULLポインタの使い方と必要性

初期化されていないポインタとの違い

C言語では、ローカル変数のポインタは宣言しただけでは中身が不定(ゴミ)です。

これが非常に危険です。

C言語
#include <stdio.h>

int main(void) {
    int *p;  // 初期化していないローカルポインタ(中身は不定)

    // printf("%d\n", *p); // これを実行すると、どこを参照するか不明で危険

    return 0;
}

このpには、前にそのメモリ領域を使っていた処理の残りが入っているかもしれません。

どこを指しているかわからないため、参照してはいけない状態です。

一方、NULLで初期化したポインタは、明確に「どこも指していない」ことが保証されます。

C言語
#include <stdio.h>

int main(void) {
    int *p = NULL; // 安全な初期状態

    if (p == NULL) {
        printf("pはまだ使えるアドレスを持っていません。\n");
    }

    return 0;
}
実行結果
pはまだ使えるアドレスを持っていません。

未初期化ポインタはエラーの元ですが、NULLポインタはエラーを防ぐための仕組みです。

初心者のうちは、ポインタを宣言したら必ず最初にNULLを代入する習慣をつけると良いです。

動的メモリ確保(mallocなど)とNULLポインタ

動的メモリ確保を行うmalloccallocなどの関数は、失敗するとNULLポインタを返すというルールで設計されています。

C言語
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main(void) {
    size_t n = 100;
    int *arr = malloc(n * sizeof(int)); // n個のintを動的に確保

    if (arr == NULL) {  // メモリ確保に失敗したかどうかをチェック
        printf("メモリの確保に失敗しました。\n");
        return 1;
    }

    // 成功した場合、arrは有効なメモリ領域を指す
    for (size_t i = 0; i < n; i++) {
        arr[i] = (int)i;
    }

    printf("arr[0] = %d, arr[99] = %d\n", arr[0], arr[99]);

    free(arr);  // 使用後は必ず解放する
    arr = NULL; // 解放後にNULLを代入しておくとダングリング防止になる

    return 0;
}
実行結果
arr[0] = 0, arr[99] = 99

mallocの戻り値がNULLかどうかを必ずチェックするのは、メモリを確保できなかったときにクラッシュや不正動作を防ぐためです。

NULLがなければ、失敗か成功かを簡単に判定できません。

また、freeでメモリを解放した直後にNULLを代入しておくと、「解放済みのメモリを再度使ってしまう」バグ(ダングリングポインタ)を検出しやすくなります。

関数の戻り値で使われるNULLポインタ

C言語の標準ライブラリや多くの関数で、ポインタを戻り値にするときにNULLが「エラー」や「見つからない」を表す記号として使われます。

代表的な例としてfopenがあります。

C言語
#include <stdio.h>

int main(void) {
    const char *filename = "not_exist.txt";
    FILE *fp = fopen(filename, "r"); // ファイルを開こうとする

    if (fp == NULL) {
        // ファイルが存在しない、権限がないなどの場合
        printf("ファイル%sを開けませんでした。\n", filename);
        return 1;
    }

    // fpがNULLでなければ、以降は安全にファイル操作ができる
    printf("ファイルを開きました。\n");
    fclose(fp);

    return 0;
}
実行結果
ファイルnot_exist.txtを開けませんでした。

このように、「処理がうまくいかなかったときにはNULLを返す」という設計はCの世界で広く使われています。

NULLのおかげで、戻り値を通じて簡単に成功・失敗を伝達できるわけです。

NULLポインタを使うメリット

NULLポインタを活用することで、次のようなメリットがあります。

1つ目は、「未使用」「未設定」「エラー状態」などを明確に区別できることです。

例えば、配列の末尾を表すときにNULLを使えば、ループの終了条件が分かりやすくなります。

C言語
#include <stdio.h>

typedef struct Node {
    int value;
    struct Node *next;
} Node;

int main(void) {
    Node n1 = {1, NULL};
    Node n2 = {2, NULL};
    n1.next = &n2;  // 1 → 2 → NULL というリスト

    Node *cur = &n1;
    while (cur != NULL) {  // nextがNULLになったら終わり
        printf("%d\n", cur->value);
        cur = cur->next;
    }
    return 0;
}
実行結果
1
2

2つ目は、エラーを早期に検出しやすくなることです。

ポインタがNULLかどうかをif文でチェックしておけば、予期しないクラッシュを防ぎやすくなります。

3つ目は、設計上の意図をコードに表現できることです。

例えば、「ここではまだポインタは設定されていません」という状態をNULLで表現すれば、あとから読む人にも意図が伝わります。

if文でのNULLチェック入門

NULLチェックの基本パターン(if(ptr != NULL)の意味)

NULLポインタを安全に扱うためには、「そのポインタを使う前にNULLかどうかを確認する」ことが基本です。

C言語
#include <stdio.h>

void print_value(int *p) {
    if (p != NULL) {  // pがNULLでなければ安全に参照できる
        printf("値は%dです。\n", *p);
    } else {
        printf("ポインタがNULLなので値を表示できません。\n");
    }
}

int main(void) {
    int x = 42;
    int *p1 = &x;
    int *p2 = NULL;

    print_value(p1);  // 有効なポインタ
    print_value(p2);  // NULLポインタ

    return 0;
}
実行結果
値は42です。
ポインタがNULLなので値を表示できません。

if(p != NULL)は「pが有効なアドレスを指しているなら」という意味になります。

逆に、

  • if (p == NULL) は「pはどこも指していない」
  • if (!p) も「pがNULLなら」という意味(簡略記法)

を表します。

間違えやすいNULLチェックの書き方と注意点

初心者がよく間違えるパターンをいくつか挙げておきます。

比較演算子==と代入演算子=の混同

C言語
int *p = NULL;

if (p = NULL) {   // 間違い: 比較ではなく代入になっている
    printf("pはNULLです。\n");
}

このコードは常にpにNULLを代入し、その結果(0)を条件として評価するため、ifの中身は実行されません

正しくは次のように==を使います。

C言語
if (p == NULL) {  // 正しい書き方
    printf("pはNULLです。\n");
}

ポインタを参照してからNULLチェックするミス

C言語
void print_value(int *p) {
    // 間違い: 先に*pを使ってしまっている
    if (*p == 0) {
        printf("0です。\n");
    }
}

この場合、pがNULLだったらその時点でクラッシュしてしまいます。

正しい順序は、「pがNULLでないことを確認してから*pを使う」です。

C言語
void print_value(int *p) {
    if (p == NULL) {
        printf("ポインタがNULLです。\n");
        return;
    }
    if (*p == 0) {
        printf("0です。\n");
    } else {
        printf("0以外です。\n");
    }
}

NULLチェックを行うべき典型的な場面

NULLチェックをすべき場面はいくつか代表的なパターンがあります。

1つ目は、動的メモリ確保の直後です。

前述の通り、malloccallocなどは失敗するとNULLを返します。

2つ目は、ファイルやリソースを開く関数の戻り値です。

fopenopendir、ソケット関連の関数など、エラーのときにNULLを返すものが多くあります。

3つ目は、リストや木などのデータ構造をたどるときです。

末尾や子が存在しないことを表すためにNULLが使われるため、ループや再帰の終了条件としてNULLチェックが必要になります。

4つ目は、「ポインタを受け取る関数」の引数です。

呼び出し元がNULLを渡してくる可能性があるなら、関数側ではそれを想定して安全に扱う必要があります。

NULLチェックをサボったときに起きるクラッシュ例

NULLチェックをしないと、どのような危険があるかを具体的に見てみましょう。

C言語
#include <stdio.h>

void print_string(const char *s) {
    // NULLチェックをしていない危険な関数
    printf("文字列: %s\n", s);
}

int main(void) {
    const char *msg = NULL;

    // 本来は「何もメッセージがない」ことを表したいつもり
    print_string(msg);  // ここでクラッシュする可能性がある

    return 0;
}

このコードでは、printf%sにNULLポインタを渡してしまっているため、多くの環境では実行時エラー(セグメンテーションフォルトなど)になります。

安全に書くなら、次のように関数側または呼び出し側でチェックする必要があります。

C言語
#include <stdio.h>

void print_string(const char *s) {
    if (s == NULL) {
        printf("文字列はありません(NULLです)。\n");
        return;
    }
    printf("文字列: %s\n", s);
}

int main(void) {
    const char *msg1 = "Hello";
    const char *msg2 = NULL;

    print_string(msg1); // OK
    print_string(msg2); // 安全に処理される

    return 0;
}
実行結果
文字列: Hello
文字列はありません(NULLです)。

NULLチェックをサボると、原因の分かりにくいクラッシュに悩まされるため、特にポインタを使い始めのうちは「使う前にNULLチェック」を徹底することが重要です。

NULL・0・’\0’の違いと整理

NULLと数値0の関係

C言語では、NULLは「ヌルポインタ定数」と呼ばれる特別な定数であり、多くの処理系では((void *)0)0として定義されています。

初心者が混乱しやすい点として、「ポインタの世界のNULL」と「整数の世界の0」が混ざることが挙げられます。

  • 整数の0「数値としてのゼロ」
  • NULLは「どこも指していないポインタ値」

です。

ただし、Cの仕様として「整数の0をポインタに代入すると、そのポインタはNULLポインタになる」と決められています。

そのため、次のような書き方は意味としては同じです。

C言語
int *p1 = NULL;
int *p2 = 0;      // ポインタに整数0を代入 → ヌルポインタになる

しかし、読みやすさと混乱防止のために、ポインタにはNULLを使うのが一般的です。

整数に対しては0、ポインタに対してはNULL、と使い分けるとよいです。

‘\0′(ヌル文字)とNULLポインタの違い

'\0'は、文字型(char)で表現する「数値0」のことです。

これは文字列の終端を示すために使われる特殊な文字であり、「終端文字」や「NUL文字」と呼ばれます。

一方、NULLはあくまでポインタ用の特別な値です。

型も意味も次のように違います。

記号主な型意味よく使う場面
NULLポインタどこも指していないポインタポインタの初期化、エラー表現
0intなど整数型数値としてのゼロ数値計算
‘\0’char型値0の文字(終端記号として利用)文字列の終端、配列の初期化など

例えば次のコードでは、strというポインタに対してはNULLを、bufという文字配列の終端には'\0'を使っています。

C言語
#include <stdio.h>

int main(void) {
    const char *str = NULL;  // どの文字列も指していないポインタ
    char buf[10];

    buf[0] = 'A';
    buf[1] = 'B';
    buf[2] = '
#include <stdio.h>
int main(void) {
const char *str = NULL;  // どの文字列も指していないポインタ
char buf[10];
buf[0] = 'A';
buf[1] = 'B';
buf[2] = '\0'; // ここで文字列の終わりを表す
printf("bufの中身: %s\n", buf); // "AB"と表示される
if (str == NULL) {
printf("strはどの文字列も指していません。\n");
}
return 0;
}
'; // ここで文字列の終わりを表す printf("bufの中身: %s\n", buf); // "AB"と表示される if (str == NULL) { printf("strはどの文字列も指していません。\n"); } return 0; }
実行結果
bufの中身: AB
strはどの文字列も指していません。

NULLと'\0'は名前が似ていますが、全く別物だと意識しておくことが大切です。

実際のコード例で比べるNULL・0・’\0′

NULL、0、'\0'が同じプログラム内で登場する例を見ながら、それぞれの役割を整理しましょう。

C言語
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main(void) {
    int zero = 0;         // 整数としての0
    int *ptr = NULL;      // どこも指していないポインタ
    char str[5];

    // 文字配列を"Hi"という文字列にする
    str[0] = 'H';
    str[1] = 'i';
    str[2] = '
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
int main(void) {
int zero = 0;         // 整数としての0
int *ptr = NULL;      // どこも指していないポインタ
char str[5];
// 文字配列を"Hi"という文字列にする
str[0] = 'H';
str[1] = 'i';
str[2] = '\0';        // 文字列の終端を示すヌル文字
str[3] = 'X';         // ここから先はprintf("%s")では表示されない
str[4] = '\0';
printf("zeroの値: %d\n", zero);  // 数値0の表示
printf("strの内容: %s\n", str);  // "Hi"と表示される
if (ptr == NULL) {
printf("ptrはNULLです。\n");
}
// ポインタに整数0を代入することもできる(意味はNULLと同じ)
ptr = 0;
if (!ptr) {           // if(ptr == NULL)と同じ意味
printf("ptrは0(ヌルポインタ)です。\n");
}
return 0;
}
'; // 文字列の終端を示すヌル文字 str[3] = 'X'; // ここから先はprintf("%s")では表示されない str[4] = '
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
int main(void) {
int zero = 0;         // 整数としての0
int *ptr = NULL;      // どこも指していないポインタ
char str[5];
// 文字配列を"Hi"という文字列にする
str[0] = 'H';
str[1] = 'i';
str[2] = '\0';        // 文字列の終端を示すヌル文字
str[3] = 'X';         // ここから先はprintf("%s")では表示されない
str[4] = '\0';
printf("zeroの値: %d\n", zero);  // 数値0の表示
printf("strの内容: %s\n", str);  // "Hi"と表示される
if (ptr == NULL) {
printf("ptrはNULLです。\n");
}
// ポインタに整数0を代入することもできる(意味はNULLと同じ)
ptr = 0;
if (!ptr) {           // if(ptr == NULL)と同じ意味
printf("ptrは0(ヌルポインタ)です。\n");
}
return 0;
}
'; printf("zeroの値: %d\n", zero); // 数値0の表示 printf("strの内容: %s\n", str); // "Hi"と表示される if (ptr == NULL) { printf("ptrはNULLです。\n"); } // ポインタに整数0を代入することもできる(意味はNULLと同じ) ptr = 0; if (!ptr) { // if(ptr == NULL)と同じ意味 printf("ptrは0(ヌルポインタ)です。\n"); } return 0; }
実行結果
zeroの値: 0
strの内容: Hi
ptrはNULLです。
ptrは0(ヌルポインタ)です。

このコードでは、次のように役割分担がされています。

  • zeroには0という純粋な数値が入っている
  • ptrにはヌルポインタが入っている
  • str[2]には文字列の終端を表すヌル文字が入っている

このように見比べると、同じ「0」でも使われる文脈と型によって意味が大きく変わることが分かります。

初心者が混乱しないための使い分けルール

初心者のうちは、次のようなシンプルなルールに従うと混乱しにくくなります。

  1. ポインタにはNULLを使う
    ポインタ変数を初期化するとき、比較するときはNULLを書きます。0でも動きますが、読みやすさのためにNULLを選ぶとよいです。例: int *p = NULL;if (p == NULL)
  2. 整数には0を使う
    カウンタ、フラグ、配列の要素数など、数を扱うときは0を使います。例: int count = 0;if (count == 0)
  3. 文字列の終端や文字には’\0’を使う
    文字配列の終端を明示したいときや、特定の文字を0にしたいときは'\0'を使います。例: char s[10] = "ABC"; s[3] = '\0';
  4. 型と文脈を意識する
    1. 変数の型がint *char *などポインタ型ならNULL
    2. 型がintlongなど整数型なら0
    3. 型がcharで、文字列や文字配列の終端なら'\0'

というように、「何の型の“0”なのか」を常に意識することで、混乱をかなり減らすことができます。

まとめ

NULLポインタは、C言語における「どこも指していない」という状態を安全に表現するための特別な値です。

未初期化ポインタのような危険な状態と違い、NULLは「まだ設定されていない」「エラーが起きた」「終端に到達した」といった意味をはっきりと示してくれます。

動的メモリ確保やファイル操作、データ構造の末尾判定など、実用的な場面で頻繁に使われるため、ポインタはNULLで初期化し、使う前に必ずNULLチェックをするという習慣を身につけることが、安定したCプログラムを書く第一歩になります。

NULL・0・'\0'の違いも意識しながら、少しずつコードを書いて慣れていってください。

この記事を書いた人
エーテリア編集部
エーテリア編集部

プログラミングの基礎をしっかり学びたい方向けに、C言語の基本文法から解説しています。ポインタやメモリ管理も少しずつ理解できるよう工夫しています。

クラウドSSLサイトシールは安心の証です。

URLをコピーしました!