ロボットプログラミングは、「遊び」と「学び」が同時に進む、とてもコスパの良い学習分野です。
とはいえ、いざキットを選ぼうとすると、対象年齢や対応アプリ、できることの違いが分かりづらく、どれが我が子に合うのか迷ってしまいがちです。
本記事では、ロボットプログラミングのキット選びで押さえるべきポイントを整理しつつ、家庭学習におすすめのキットを6点厳選してご紹介します。
- ロボットプログラミングキットを選ぶときの基本ポイント
- おすすめロボットプログラミングキット6選
- 1. Robot J プログラミングロボットキット|6-in-1で遊びと学びを両立
- 2. Makeblock mBot|ScratchとArduinoでステップアップできる定番ロボカー
- 3. エレキット プログラミング・フォロ シリーズ|小学生からの国産ロボット入門
- 4. Robot R プログラミングロボットキット|4-in-1のオフロードロボカーで遊びながら学ぶ
- 5. ソニー KOOV エントリーキット|カラフルなブロックで「つくる楽しさ」を最大化
- 6. WhalesBot Rocky|Scratch/Python/Cまで対応する本格ロボットカー
- 自宅でロボットプログラミングを始めるときのコツ
- まとめ
ロボットプログラミングキットを選ぶときの基本ポイント
対象年齢と「難易度」のバランスを見る
ロボットプログラミングキットは、対象年齢の幅がかなり広く設定されています。
まずは「対象年齢」と「お子さまの経験値」が合っているかを確認することが大切です。
一般的には、次のような目安で考えると選びやすくなります。
- 6〜8歳前後
組み立てはシンプル、ブロックやアイコンを並べるだけのプログラミングが中心の入門キットが最適です。 - 8〜10歳前後
Scratch互換のビジュアルプログラミングで、条件分岐やループなどの基本を学べるキットがちょうどよくなります。 - 10歳以上
Scratchに加えてPythonやC言語も試せる本格派や、拡張性に富んだキットも視野に入ります。
対象年齢はあくまで目安なので、「少し簡単そう」くらいから始めると、成功体験を積みやすく、挫折もしにくいという点も意識してみてください。

何を学ばせたいかを決めておく
ロボットプログラミングと一口に言っても、学べる内容には幅があります。
購入前に「どこまで求めるか」をざっくり決めておくと、候補が大きく絞り込めます。
- プログラミングの雰囲気を楽しく体験してほしい
→ ブロックを組んで動かす、アプリ内ゲームで学ぶキットが向いています。 - 論理的思考力や問題解決力をしっかり伸ばしたい
→ センサーや条件分岐を多用できるキット、ステップ式の学習コースがあるものがおすすめです。 - 本格的なコーディング言語にも触れさせたい
→ Scratchに加え、PythonやCなど複数言語に対応しているキットを選びます。
アプリ・デバイス対応と日本語サポートをチェック
家庭用のロボットプログラミングキットの多くは、専用アプリやPCソフトが前提です。
購入前に、以下の点をチェックしておきましょう。
- 自宅のPC・タブレット・スマートフォンのOSに対応しているか
(Windows / Mac / iPadOS / ChromeOS / Android など) - アプリや説明書が日本語に対応しているか
- オフラインでどこまで遊べるか、インターネット接続がどの場面で必要か
特に、小学生低〜中学年の場合、日本語のチュートリアル・説明書の有無は習熟度に大きな差が出ます。
公式サイトから日本語マニュアルがダウンロードできるタイプも多いので、あらかじめ確認しておくと安心です。
おすすめロボットプログラミングキット6選
ここからは、家庭学習やプレゼントにおすすめのロボットプログラミングキットを6点ご紹介します。
各製品ごとに「こんなご家庭におすすめ」という観点でも解説します。

1. Robot J プログラミングロボットキット|6-in-1で遊びと学びを両立

Robot Jは、480以上のブロックで6種類のロボットが作れる上級レベルのブロックロボットです。
Scratch JR系のビジュアルプログラミングと、ラジコンとしての遊び要素の両方を備えているため、「たくさん組んで、たくさん動かしたい」お子さまに向いています。
特徴と学べること
Robot Jには、コントロールモジュール(モーター2基内蔵)、LEDライト2個、組み立て説明書、仕切りトレーが付属しており、ロボット工作とプログラミングを一通り体験できる構成になっています。
6種類のモデルを組めるので、一つ完成させたあとでも、別モデルに作り替えて長く遊べる点が魅力です。
アプリでは、ステージクリア型のゲームモードが用意されており、ミッションを解きながらコードブロックの意味を自然と覚えられるようになっています。
ロボットにコースを走らせたり、障害物をよけさせたり、ライトを点灯させたりと、「自分の書いたプログラムが目に見える動きになる」実感を得やすい構成です。
こんなご家庭におすすめ
- 7〜12歳ぐらいで、レゴブロックが好き・細かい組み立てが好きなお子さま
- ゲーム感覚でミッションをクリアしながら学んでほしい家庭
- 1台で長く遊びたい、兄弟姉妹で順番に使いたい場合
Robot Jは一つひとつのパーツが多く、空間認識力や集中力も同時に鍛えられる点がポイントです。
保護者の方が一緒にモデルを選んだり、難しい部分だけ手伝ったりすると、親子でのコミュニケーション機会にもなります。
2. Makeblock mBot|ScratchとArduinoでステップアップできる定番ロボカー

mBotは、STEM教育の定番として世界的に広く使われているロボットカー型キットです。
組み立て自体はネジ止めが中心で15分ほど、そこからScratchベースのビジュアルプログラミングや、Arduinoベースの本格制御へと発展していけます。
特徴と学べること
mBotは、ライン追従や障害物回避といった典型的なロボット制御課題を、比較的少ないパーツでシンプルに体験できる構成になっています。
3種類の無料アプリやmBlockソフトウェアに対応しており、リモコン操作 → ブロックプログラミング → テキスト寄りの応用と段階的にステップアップすることが可能です。
また、オープンソースの拡張性が高く、100以上の電子モジュールや500以上のパーツと接続できる点も大きな特徴です。
最初は標準構成でスタートし、慣れてきたらアドオンパックでアームやLEDマトリクスなどを追加する、といった楽しみ方もできます。
こんなご家庭におすすめ
- 8〜12歳で、Scratchに興味が出てきた・学校で少し触ったことがあるお子さま
- ロボコンや自由研究など、少し本格的な課題に発展させたい家庭
- 将来的にArduinoなどの電子工作・マイコンにも触れさせてみたい場合
一点注意したいのは、付属の説明書・組み立て書が英語版である点です。
日本語の電子マニュアルはダウンロード可能なので、購入後は必ず日本語版を用意してから取り組むとスムーズに進められます。
3. エレキット プログラミング・フォロ シリーズ|小学生からの国産ロボット入門

エレキットの「プログラミング・フォロ」シリーズは、ロボット工作とビジュアルプログラミングを、わかりやすい日本語環境で学べる国産キットです。
Chromebookに対応した「プログラミング・フォロ スピーク for CHROME(MR-9123)」と、従来版の「プログラミング・フォロ(MR-9122)」があり、学習環境に合わせて選べます。
特徴と学べること
プログラミング・フォロは、まずロボット工作として組み立てを行い、その後PCでプログラムを作成してロボットに転送し、動かすという流れで学びます。
プログラミングはアイコンを並べるだけの直感的なインターフェースのため、文字入力がまだ苦手な小学生でも扱いやすい点が特徴です。
日本のメーカーによるキットということもあり、イラストが豊富な説明書や、国内の教育現場での利用実績など、安心感があります。
完成サイズは幅150×奥150×高175mm程度で、机上に置きやすく、完成後はちょっとしたマスコットロボットとしても楽しめます。
こんなご家庭におすすめ
- 初めてのロボット工作・プログラミングとして、なるべくつまずきを減らしたい
- Chromebookや学校支給PCを活用して学びたい家庭
- 国産メーカー・日本語サポート重視で選びたい場合
スピーク for CHROME(MR-9123)は、Chromebook環境での利用を前提に最適化されているため、GIGAスクール端末との相性も良く、家庭と学校で学びをつなぎやすいキットです。
4. Robot R プログラミングロボットキット|4-in-1のオフロードロボカーで遊びながら学ぶ

Robot Rは、車好きの子どもに刺さりやすい「オフロードカー」デザインのロボットプログラミングキットです。
300以上のブロックで、オフロード車・ロケットカー・ピックアップトラック・ロボバグ車の4種類のモデルを組み立てることができます。
特徴と学べること
Robot Rの大きな特徴は、本格的なオフロードデザインにあります。
黄色×黒のカラーリング、スペアタイヤやナンバープレートといったディテールが凝っており、完成した車を眺めるだけでも満足感があります。
芝生や砂地でも使用できるため、屋外で動かしてみたいお子さまにも向いています。
プログラミング面では、Robot J同様に直感的なビジュアルプログラミングとステージ制のゲームモードを備え、障害物回避やコース走行、ライトや音楽の制御などを通じて論理的思考を養えます。
Bluetooth経由でスマートフォンから操作でき、4つのリモコンモード(デュアルモーター / シングルモーター / ジャイロ / パスモード)にも対応しています。
こんなご家庭におすすめ
- 6〜12歳で、車やオフロードカーに強い興味を持っているお子さま
- 室内だけでなく、庭や公園など野外でも遊びたい家庭
- ラジコン遊びとプログラミング学習を一緒に楽しませたい場合
Robot Rは「入門レベル」とされていますが、ブロック数も多く、車体デザインも凝っているため、ロボット工作の入門〜中級として長く楽しめるキットです。
5. ソニー KOOV エントリーキット|カラフルなブロックで「つくる楽しさ」を最大化

KOOV(クーブ)は、ソニー・グローバルエデュケーションが提供するブロック型ロボット・プログラミング学習キットです。
中でもエントリーキットは、少ないパーツでもしっかり学べるよう設計されており、家庭での最初の一歩にちょうどよいボリュームになっています。
特徴と学べること
KOOVの特徴は、カラフルで透明感のあるブロックと、3Dアニメーションの組み立てガイドにあります。
アプリの中でモデルを回転させながら、どの位置にどのブロックを付けるかを確認できるため、文字や平面図が苦手なお子さまでも感覚的に組み立てられます。
プログラミングは、Scratchと共通点の多い自社開発のビジュアル・プログラミング言語を採用しており、ドラッグ操作でブロックをつなぐことで処理の流れを可視化できます。
また、物語風の学習コンテンツや会話形式の解説によって、「話を読み進めていたら、気づいたら学べていた」という体験がしやすい点も魅力です。
エントリーキットには、少ないブロックで作れる8種類のロボットレシピ(プログラムなし)が用意されており、まずは「組み立ての楽しさ」から入れる構成になっています。
その後、有料サービス「KOOVプラス」や拡張パーツセットで、学びを広げていくことも可能です。
こんなご家庭におすすめ
- 小学校低〜中学年で、「まずはブロック遊びが好きになってほしい」という段階
- 見た目もかわいい・おしゃれなキットをプレゼントしたい家庭
- Windows / Mac / iPad / Chromebookなど、複数デバイスで柔軟に学ばせたい場合
KOOVは、教育目的も「クリエイティブスキル・想像力開発・論理的思考・集中力」など幅広く設定されており、プログラミングに限らない総合的なSTEAM教育を意識したいご家庭に特に向いています。
6. WhalesBot Rocky|Scratch/Python/Cまで対応する本格ロボットカー

WhalesBot Rockyは、Scratch・Python・C言語に対応した8歳以上向けのスマートロボットカーです。
最初はビジュアルプログラミングで始め、徐々にテキスト言語へ進みたいお子さまにぴったりの構成になっています。
特徴と学べること
Rockyは、日本語の組み立てガイドと3Dステップ動画が用意されており、工作が苦手なお子さまでも一つずつ手順を確認しながら作業できます。
専用ツールも同梱されているため、保護者の手を借りずに完成まで持っていくことも十分可能です。
技術面では、5-in-1グレースケールセンサーとクローズドループモーターを搭載しており、ライン検出や速度制御の精度が高い点が特徴です。
ライントレース、障害物回避、光・音への反応など、「環境を感じて動きを変える」高度なロボットらしさを体験できます。
プログラミングでは、まずScratch系のビジュアルでロボットを動かし、その後PythonやCに挑戦することができます。
これにより、「ブロックでやっていた処理を、コードで書くとどうなるか」という橋渡しがしやすくなります。
こんなご家庭におすすめ
- 8〜12歳で、ビジュアルプログラミングから一歩先へ進みたいお子さま
- センサーを活用した本格的なロボット制御に興味がある家庭
- 誕生日やクリスマスに「長く使える1台」を選びたい場合
付属の専用リモコンに加え、Bluetoothでスマートフォン操作も可能なため、「手軽なラジコン遊び」と「本格プログラミング」を両立しやすいキットと言えます。
1年メーカー保証が付く点も、初めての電子工作として安心材料になります。
自宅でロボットプログラミングを始めるときのコツ
最後に、どのキットを選んだ場合でも共通する、家庭でロボットプログラミングをうまくスタートさせるコツをお伝えします。
1. 最初から「全部やろう」としない
多くのキットには複数のモデルや機能が含まれていますが、最初からすべてをやり切る必要はありません。
まずは1つのモデルを完成させ、「電源を入れて動いた!」という成功体験を重視しましょう。
そこから、少しずつプログラムの編集や別モデルへの挑戦に広げていくと、無理なく続きます。
2. 親が「教える人」になりすぎない
保護者の方が先回りして答えを教えすぎると、子どもから「考える機会」を奪ってしまうことがあります。
ロボットがうまく動かないときは、「どこまで思った通りに動いた?」「どうしてだと思う?」と、問いかける役に回ると、子どもの主体性が育ちやすくなります。
3. 「遊び」と「学び」をセットで捉える
ロボットプログラミングは、どうしても「勉強っぽく」なってしまう瞬間があります。
そのときこそ、遊びの要素を意識して取り入れるのがおすすめです。
- タイムアタックでライントレースの精度を競う
- 家族でミニロボットレースを開催する
- 自分だけのオリジナルモデルを作って名前を付ける
こうした遊びを通じて、自然とプログラムの改善や試行錯誤を繰り返すことになり、結果として論理的思考や問題解決力が伸びていきます。
まとめ
ロボットプログラミングキットは、単なるおもちゃではなく、未来の学び方を先取りできる「学習ツール」です。
一方で、お子さまの年齢や興味、家庭の学習環境に合っていないキットを選んでしまうと、せっかくの良い教材も活かしきれません。
本記事でご紹介したように、
- 対象年齢と難易度のバランス
- 何をどこまで学ばせたいか(体験中心か、本格学習か)
- アプリ・デバイス対応、日本語サポートの有無
といったポイントを押さえたうえで、お子さまの「これ面白そう!」という直感も大切にしながら選ぶと、失敗しにくくなります。
Robot JやRobot Rのようなブロックロボットから、mBotやWhalesBot Rockyといったロボカー型、本格的な国産のプログラミング・フォロシリーズ、クリエイティブ重視のKOOVまで、それぞれに強みがあります。
ご家庭の方針やお子さまの個性に合った一台を選び、親子でロボットプログラミングの世界を楽しんでみてください。
