Qiitaに投稿してみたいけれど、「うまく書けるか不安」「時間がかかりそう」と感じていませんか。
実は、いきなり完璧な技術記事を書く必要はありません。
毎日10分だけでも、少しずつ書く練習を続けることで、アウトプットのハードルは確実に下がります。
本記事では、Qiitaでの「書く練習」にフォーカスし、初心者でも取り組みやすい具体的なステップと、継続しやすい仕組みづくりについて解説します。
Qiitaで「書く練習」をする意味
Qiitaは、エンジニアが技術的な知見を共有するプラットフォームです。
しかし、最初から完成度の高いノウハウ集を書く必要はありません。
むしろ「練習の場」としてQiitaを活用することで、次のようなメリットがあります。
ひとつ目は、頭の中の知識を言語化する力が鍛えられることです。
コードを書くだけでは理解したつもりでも、文章にして説明しようとすると、穴や曖昧な部分が浮かび上がります。
Qiitaにアウトプットする前提で日々の学びを整理することで、理解が深まります。
ふたつ目は、将来の自分や他人の「検索に引っかかるメモ」になることです。
エラーの解消方法やライブラリの使い方を短く残しておくだけでも、後から同じ壁にぶつかったとき、大きな助けになります。
さらに、それを読んだ誰かの役にも立ちます。
みっつ目は、継続することで「書くこと」そのものへの抵抗感が減ることです。
記事1本に数時間かけるスタイルだと、気力が必要になり、なかなか続きません。
毎日10分でよいと決めておくことで、心理的ハードルが下がり、技術ブログを書く習慣を身につけやすくなります。
毎日10分の「練習記事」の考え方
完成度より「公開できる最低限」を目指す
毎日10分で書く以上、ボリュームのある解説記事を仕上げることは難しいです。
そこで、ゴールを「完璧な記事」ではなく「公開しても問題ないメモ」に設定するのがおすすめです。
公開しても問題ないメモとは、次のような状態のことです。
- 誰かが読んだときに、最低限「何について書いているか」が分かる
- 実行したコマンドやエラー文、解決策などの生の情報が残っている
- 大きな誤情報を含んでいない(自分が実際に試した内容を書く)
構成の美しさや言い回しのうまさは二の次にして、事実を正しく・コンパクトに残すことを優先します。
「10分でできること」を最初に決める
10分という短時間で書くためには、1記事のスコープを思い切って小さく切ることが重要です。
例えば、次のように分割すると取り組みやすくなります。
- 今日は「遭遇したエラー」と「その原因」だけ書く
- 明日は「解決のために試した手順」を追記して別記事にする
- 別の日に「振り返り」や「学んだこと」をまとめる
このように、1回の投稿で完結させようとしないことで、毎日10分の積み重ねが現実的になります。

このような分割思考を取り入れると、「時間がないから書けない」という状況が減り、「10分だけなら書ける」に変わっていきます。
Qiita記事を書く練習メニュー(10分の使い方)
毎日10分の中で、何をどの順番でやるかを決めておくと、迷わず手を動かせます。
ここでは、シンプルかつ再現しやすい練習メニューを紹介します。
ステップ1: テーマ決め(1〜2分)
まずは、その日書くテーマを1つだけ決めます。
ポイントは「抽象度を下げること」です。
悪い例としては次のようなものがあります。
- 「Reactについて」
- 「Dockerを勉強したメモ」
これだと範囲が広すぎて、10分ではまとまりません。
代わりに、次のように具体化します。
- 「ReactでuseStateを使ってカウンターを作ったメモ」
- 「Dockerでhello-worldコンテナを動かした手順」
このように「何をやったか」「どこまでやったか」が分かる粒度にすることで、短時間でも焦点を絞って書けるようになります。
ステップ2: 箇条書きのラフ構成(2〜3分)
テーマが決まったら、いきなり本文から書き始めるのではなく、先に箇条書きで構成を決めます。
Qiitaの編集画面上で、次のようにラフを作るイメージです。
- 何をしたか(1行)
- なぜやったか(1〜2行)
- 手順(番号付きリストで2〜5個)
- 実際に動いたコード or コマンド
- ハマったところ or 気づき(1〜3行)
この段階では、きれいな文章にしようとせず、自分だけ分かればよいメモとして書き出します。
構成が見えれば、その後の文章化が一気に楽になります。

ステップ3: 本文を書き起こす(5〜6分)
ラフ構成ができたら、それをそのまま文章に変換していきます。
このときのコツは、以下の3点です。
1つ目は、主語と述語をはっきりさせることです。
技術記事では「このとき」「それ」などの指示語が多すぎると、後から読み返したときに意味が分かりにくくなります。
「このとき」は「ボタンクリック時」のように、できるだけ具体的に書き換える意識を持ちます。
2つ目は、時系列で並べることです。
「まず」「次に」「最後に」と順番を明示すると、読む側も手順を追いやすくなります。
特にコマンドの実行手順や設定ファイルの変更は、順序が重要なので、時間の流れに沿って書くのが有効です。
3つ目は、自分のつまずきポイントを正直に書くことです。
「ここでエラーが出ました」「このオプションの意味が分からず調べました」といった記述は、同じ場所でつまずいた人の助けになります。
完璧な成功例だけではなく、試行錯誤のログこそ価値があります。
具体例: 10分で書くQiitaミニ記事の型
抽象的な話だけではイメージしづらいので、毎日使い回せる「10分記事」の型を具体例として示します。
ここではサンプルとして、「VSCodeのショートカットを1つ覚えた」ケースを取り上げます。
ミニ記事の構成サンプル
以下は、実際にQiitaに投稿できるレベルの最小構成イメージです。
VSCodeで行の複製を一瞬で行うショートカット(Windows)
本文構成イメージ:
- 今日覚えたこと
- VSCodeで、現在行をコピー&ペーストしなくてもショートカット1つで複製できることを学びました。
- 使った環境
- OS: Windows 11
- VSCode: 1.XX.X
- ショートカット
- 行の複製:
Shift + Alt + ↓ - 選択範囲の複製: 同じく
Shift + Alt + ↓で選択部分も複製できます。
- 行の複製:
- 使ってみた感想
- これまでは
Ctrl + CとCtrl + Vで行をコピーしていましたが、ショートカットを使うと手の移動が少なくなり、編集スピードが上がりました。
- これまでは
- おまけ
- 上方向に複製したいときは
Shift + Alt + ↑でも同じことができます。
- 上方向に複製したいときは
この程度のボリュームであれば、内容さえ決まっていれば10分以内で十分に書けます。
日々の「小さな発見」を1つだけ切り取って形にするイメージで取り組むと、継続しやすくなります。
テーマに迷わないための「ネタメモ」の作り方
ネタは日常の作業ログから拾う
毎日書こうとすると、「そもそも書くネタがない」と悩みがちです。
しかし実際には、開発や学習の中で、ネタの候補は大量に発生しています。
ポイントは、その場ですぐにメモしておくことです。
例えば、次のようなものはすべてQiita記事の材料になります。
- 新しく入れたツールや拡張機能
- 小さなエラーと、その解決方法
- 公式ドキュメントを読んで初めて理解できた概念
- よく使うコマンドの組み合わせ
- チームメンバーやSNSの投稿から学んだTips
これらを、メモアプリやタスク管理ツールなどに1行だけで書き留めておきます。
例としては「Git stash 一時退避」「npm run build エラー ERESOLVE」など、後から自分が思い出せる程度のキーワードで十分です。
Qiitaの下書き機能を「ネタ箱」として使う
Qiitaには下書き機能があるので、思いついた瞬間にタイトルだけ保存しておくという運用もおすすめです。
- タイトル:
Gitで前のコミットに一時的に戻る方法 - 本文: 「あとで書く」や、URLだけ貼っておく
このような下書きが5〜10本たまってくると、「書きたいけれどネタがない」という状態が解消されます。
10分練習を始めるときは、その一覧から1つを選ぶだけでよくなり、意思決定の負荷が減ります。

続けるための小さな工夫
「毎日投稿」ではなく「毎日10分」にコミットする
モチベーションが高いときは「毎日1本投稿しよう」と考えてしまいがちですが、これはかなりハードルが高い目標です。
仕事や学業が忙しい日が続けば、あっという間に挫折してしまいます。
そこでおすすめなのが、「毎日10分だけQiitaの編集画面を開く」ことを目標にするやり方です。
実際に投稿まで到達しなくても構いません。
以下のような行動であれば、いずれも「10分を達成した」とみなします。
- タイトルと見出しだけ書く
- 昨日の記事に1段落だけ追記する
- 古い記事を読み返して1文だけ修正する
- コードブロックを整理するだけで終える
このようにハードルを極限まで下げることで、「毎日続けた」という成功体験を積み重ねやすくなり、結果として投稿数も自然と増えていきます。
曜日ごとに「テーマ」をざっくり決めておく
何を書こうか毎回悩むと、それだけで10分が終わってしまいます。
そこで、曜日ごとにゆるいテーマを決めておくと、迷いが少なくなります。
例として、次のようなパターンが考えられます。
- 月曜: 先週の学びの振り返りメモ
- 火曜: エラー解決ログ
- 水曜: 新しく覚えたショートカットやツール
- 木曜: 読んだ記事やドキュメントの要約
- 金曜: 1週間の中で一番役に立ったTipsのまとめ
- 週末: 書けた記事のリライトや加筆
この程度のざっくりした枠でも、「今日はこれを書けばいい」と決め打ちできるだけで、スタートダッシュが速くなります。
Qiitaだからこそ意識したいポイント
タイトルとタグは練習の一部と考える
Qiitaは検索からの流入も多いため、タイトルとタグ付けも「書く練習」の一環と考えるとよいです。
最初からSEOを意識しすぎる必要はありませんが、少なくとも以下の点には気をつけてみてください。
- 何の技術についての話かを明示する(Vue / Rails / Docker など)
- 状態を具体的に書く(エラー解消 / セットアップ / 初心者向け など)
- 自分が検索しそうなキーワードをタイトルに含める
例えば、「Dockerメモ」よりもDockerでhello-worldコンテナを動かすまでの手順(初心者メモ)の方が、自分にとっても他人にとっても見つけやすい記事になります。
「未完成でも出す」ための一言を添える
練習中は、どうしても「これくらいの内容で公開していいのか」という不安がつきまといます。
そのときは、冒頭や末尾に次のような一文を添えておくとよいでしょう。
- 「自分用のメモですが、同じところで詰まった方の参考になれば幸いです。」
- 「理解途中の内容のため、誤りがあればコメントでご指摘いただけると助かります。」
こうした一文があるだけで、読者の期待値を適切にコントロールしつつ、未完成な記事でも投稿しやすくなります。
Qiitaは学習メモも歓迎される文化があるため、練習段階であることを正直に書いておけば問題ありません。
まとめ
毎日10分という限られた時間でも、やり方を工夫すればQiitaでの「書く練習」は十分に可能です。
完璧な技術解説を目指すのではなく、日々の開発や学習の中で生まれた小さな気づきやエラー解決を、そのままメモとして残していくイメージを持つことが大切です。
具体的には、まずテーマを絞り、簡単なラフ構成を作り、5〜6分で一気に文章化する流れを習慣化するとよいでしょう。
ネタメモやQiitaの下書き機能を活用し、「毎日投稿」ではなく「毎日10分」にコミットすることで、継続のハードルは大きく下がります。
Qiitaは、学びのログを残しながら文章力と技術力の両方を高められる場です。
まずは、今日の作業で印象に残ったことを1つだけ選び、10分だけ編集画面を開いてみてください。
その小さな一歩が、半年後・1年後に振り返ったとき、大きな成長の記録になっているはずです。
