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図書館をフル活用したプログラミング学習法【お金をかけない】

お金をかけずにプログラミングを学びたいと考えたとき、真っ先に思い浮かぶのはインターネットかもしれません。

しかし、身近にありながら意外と見落とされがちな学習場所があります。

それが図書館です。

本や雑誌だけでなく、設備やサービスを組み合わせることで、図書館はとても強力な学習環境になります。

この記事では、図書館をフル活用して、プログラミングを体系的かつ効率的に学ぶ方法を具体的に解説します。

図書館でプログラミングを学ぶメリット

図書館での学習には、オンライン学習にはない魅力があります。

まず何よりも費用をほとんどかけずに学習環境を整えられることが大きな利点です。

加えて、図書館の本は編集や校閲を経て出版されているため、インターネット上の断片的な情報に比べて、ある程度体系立てられた知識を得やすいという特徴があります。

特にプログラミングの基礎や、コンピュータサイエンスの考え方を身につける段階では、この体系性が学習効果を大きく左右します。

さらに、多くの図書館には学習スペースがあり、自宅よりも集中しやすいという方も少なくありません。

ネット環境が提供されている図書館であれば、オンライン教材と書籍を組み合わせたハイブリッド学習も可能になります。

「本」「設備」「人」の3つを組み合わせて活用することで、図書館はお金をかけないプログラミング学習の拠点となり得ます。

図書館をフル活用するための基本戦略

図書館を活用するうえで大切なのは、なんとなく本棚を眺めるのではなく、目的と優先順位を決めてから利用することです。

そのためには、次の3つを意識しておくとよいでしょう。

1つ目は、学習のゴール設定です。

たとえば「3か月でPythonの入門書を2冊読み終えて、簡単な自動化スクリプトを書けるようになる」といった具体的な目標を決めておくと、本の選び方や滞在時間の使い方が明確になります。

2つ目は、図書館ごとの機能の把握です。

同じ図書館でも、IT関連の蔵書が充実している館とそうでない館があります。

また、PCの持ち込み可否、電源の有無、Wi-Fiの有無なども異なります。

最寄りの図書館だけでなく、通いやすい範囲で複数の図書館を調べ、プログラミング学習に向いた場所を把握しておくと効率的です。

3つ目は、紙の本とオンライン教材を組み合わせる発想です。

図書館では「本で理解し、PCで手を動かす」という流れを意識すると、インプットとアウトプットのバランスが取りやすくなります。

スマホやノートPCを持ち込める環境であれば、学んだ内容をその場で試すことも可能です。

図書館で探すべきプログラミング関連の本

図書館でプログラミングの本を探すとき、闇雲に「プログラミング」や「Python」で検索すると、膨大な冊数に圧倒されてしまうことがあります。

そこで、まずはジャンルごとに優先順位をつけて探すことをおすすめします。

1. 入門書・やさしい解説書

最初に手に取るべきなのは、いわゆる入門書です。

タイトルに「はじめての」「入門」「基礎」「独学」などのキーワードが含まれている本は、プログラミング未経験を前提として書かれていることが多く、図解やサンプルコードも丁寧な傾向があります。

特に、以下のような特徴を持つ本は、図書館学習との相性が良いといえます。

  • 1章ごとの分量が短く、1回の来館で区切りよく読み進められる
  • 図やイラストが多く、文章だけで理解しようとしなくてよい
  • サンプルコードが公式サイトなどからダウンロードできる

逆に、厚さのわりに文字がびっしり詰まっている本や、数式が多い本は、最初の1冊としては挫折しやすい場合があります。

図書館では借りる前に数ページをざっと眺めて、自分の理解度に合っているかを確認すると良いでしょう。

2. 言語別の実践書・レシピ集

入門書で文法の基礎をつかんだら、次の段階として「作りながら覚えるタイプの本」を探します。

タイトルに「レシピ」「実践」「サンプル」「小さなプログラム」などが含まれている本が該当します。

これらの本は、多くの場合「〇行で書く~」「~で作るアプリケーション」といった具体的なゴールが記されています。

図書館では、このような本を1回の来館で1レシピ(あるいは1章)ずつ進めるというペース配分がしやすく、達成感も得やすいです。

また、レシピ集は複数の言語に共通する考え方を学ぶのにも向いています。

たとえば、Python、JavaScript、Rubyなどで同じようなサンプルを扱っている本を読み比べると、言語ごとの書き方の違いと本質的な考え方の共通点が見えてきます。

3. コンピュータサイエンス・アルゴリズムの基礎書

ある程度コードが書けるようになったら、図書館ならではの強みが生きてくるのがこの分野です。

コンピュータサイエンスやアルゴリズムの本は分厚く高価なものが多く、個人で購入するにはハードルが高い一方、図書館では無料で手に取ることができます

このジャンルでは、次のようなテーマの本を探してみてください。

  • データ構造とアルゴリズムの入門書
  • コンピュータの仕組みやOSの基礎解説
  • 計算量や効率的なプログラムの考え方

すべてを完璧に理解する必要はありませんが、ざっと目を通すだけでも「なぜこの書き方が推奨されるのか」「処理が重くなるのはどういうときか」といった視点が身につきます。

IT関連書籍を効率的に探すコツ

図書館で本を探すとき、書架の並び方にはルールがあります。

日本の多くの図書館では、NDC(日本十進分類法)という分類が使われており、プログラミングやコンピュータに関する本は主に「007」「548」などの番号の棚に集められています。

図書館によって細かい運用は異なりますが、おおまかには次のような分類で本が並んでいます。

分類番号の例主な内容
007情報科学全般、コンピュータ入門、プログラミング全般
007.6ソフトウェア、プログラミング技法、アルゴリズム
548情報工学、通信、ネットワーク
547通信工学(インターネットやネットワーク技術の基礎を含む場合あり)

図書館の検索端末で「分類番号から探す」機能がある場合は、まず「007」で検索し、そこから関連しそうな番号に範囲を広げていくと効率的です。

また、棚を1つひとつ順番に見ていくと、自分では検索語を思いつかなかった有用な本を偶然見つけられることもあります。

さらに、同じ分野の本が複数並んでいる場合には、出版年に注目するとよいでしょう。

プログラミング言語やフレームワークは変化が速いため、できるだけ新しい本を優先してチェックすることをおすすめします。

図書館の設備とサービスを学習に活かす

図書館は本だけでなく、さまざまな設備やサービスを提供しています。

プログラミング学習に役立つ代表的なものを、活用のコツと合わせて紹介します。

自習スペース・閲覧席の活用

多くの図書館には、静かに学習できる自習スペースや閲覧席があります。

ここを「自分専用のオフィス」と考えて、学習時間をあらかじめブロックしておくと良いでしょう。

たとえば、毎週土曜日の午前中は必ず図書館に行き、1〜2章分を読み進める、というように習慣化します。

この際、あらかじめ今日読む範囲試してみるコードをメモに書いておくと、席についてから迷う時間を減らすことができます。

図書館では飲食が制限されていることも多いので、適度に立ち上がって休憩を挟み、集中力を保つ工夫も大切です。

パソコン・インターネット環境の利用

図書館によっては、利用者向けのパソコンやWi-Fiが提供されています。

自分のノートPCを持ち込める環境であれば、本を見ながらその場でコードを書いて動かすことができ、学習効率が一気に高まります。

Wi-Fiが使えない場合でも、オフラインで動くプログラミング環境をあらかじめ用意しておけば問題ありません。

たとえば、

  • Python本の場合: 自分のPCにPythonをインストールしておく
  • Web系の場合: ブラウザとテキストエディタだけで動くサンプルから始める
  • JavaScriptの場合: console.log()を使ってブラウザの開発者ツールで確認する

といった形で、ネット接続がなくても試せる題材を選んでおくと良いでしょう。

司書・レファレンスサービスへの相談

見落とされがちですが、図書館の大きな強みの1つが「人に聞ける」ことです。

多くの図書館にはレファレンスカウンターがあり、「こういうテーマの本を探している」という相談にのってもらえます。

プログラミングの内容そのものを教えてもらうことはできませんが、

  • 「まったくの初心者でも読める入門書はありますか」
  • 「Pythonでデータ分析に興味があるのですが、関連する本はどこにありますか」
  • 「アルゴリズムのやさしい解説書を探しています」

といった質問には、対象となる棚や具体的な本を紹介してもらえる可能性があります。

自力で探して見つからないときは、遠慮せず司書に相談するのが近道です。

お金をかけない学習計画の立て方

図書館を中心に据えたプログラミング学習では、「時間」をどれだけ投資できるかが成功の鍵になります。

ここでは、費用を抑えつつ継続しやすい学習計画の立て方を紹介します。

週単位の「来館リズム」を決める

まず、1週間のなかで図書館に行ける曜日と時間帯を決めます。

たとえば「平日どこかで1回、日曜日に1回」というように、2回程度の来館をベースにすると無理のないペースになりやすいです。

そのうえで、1回あたりの滞在時間を逆算して、学習内容を割り振ります。

  • 1回目: 本の新しい章を読む、メモを取る
  • 2回目: 読んだ内容をもとにコードを書いてみる、復習する

このように、「読む日」と「手を動かす日」を分けると、1回あたりの集中時間が短くても学習が前に進みます。

本の借り方とローテーション

図書館では貸出冊数や期間が決まっています。

これを逆に利用して、学習のペースメーカーにしてしまう方法があります。

例えば「3週間で入門書を1冊読み切る」ことを目標にした場合、次のようなローテーションが考えられます。

  • 1週目: 第1〜3章を読む
  • 2週目: 第4〜6章を読む
  • 3週目: 全体をざっと復習し、重要なサンプルコードを書いてみる

このようにあらかじめ期間と章の対応を決めておくと、「返却日までにここまで読む」という具体的な締切が生まれ、先延ばしを防ぎやすくなります。

図書館学習と無料オンライン教材の組み合わせ

「お金をかけない」ことを徹底するなら、オンラインの無料教材と本の組み合わせは非常に強力です。

本で基礎概念を学び、オンラインで補足的な説明やより新しい情報を確認する、という流れが有効です。

例えば、次のような役割分担が考えられます。

  • 図書館の本: 基本文法、考え方、代表的な書き方を学ぶ
  • 無料オンライン教材・公式ドキュメント: 実行環境の準備方法、最新の書き方、エラーへの対処などを調べる
  • Q&Aサイトやフォーラム: つまずいたポイントの解決策を探す

このとき、ネットで見つけた情報をノートに整理し、次回の図書館学習で本の内容と照らし合わせることで、断片的な情報が体系化されていきます。

図書館主催の講座やイベントの活用

近年、自治体や図書館が主催するプログラミング講座やIT関連のイベントが増えています。

こうした講座は参加費が無料または低額であることが多く、独学の良い刺激になります。

講座の内容は、子ども向けのビジュアルプログラミングから、大人向けの入門講義、情報リテラシーの基礎など多岐にわたります。

対象年齢が合えば、親子で参加して学習へのモチベーションを高めるといった使い方も可能です。

講座に参加したあとは、配布資料やメモをもとに、図書館の本で関連する内容を深掘りしてみると、理解が定着しやすくなります。

「講座で聞いたあの用語は、この本のどのあたりに説明があるだろう」という視点で本を読み直すと、以前は難しく感じた箇所がすっと入ってくる場合もあります。

図書館のウェブサイトや館内掲示を定期的にチェックし、興味のある講座を見つけたら早めに申し込んでおくと良いでしょう。

モチベーションを維持するコツ

図書館を活用したプログラミング学習は、費用がかからない分、自分で自分を律する力が求められます。

モチベーションを保つために、いくつか工夫を取り入れてみてください。

1つは、学習記録を残すことです。

ノートや手帳、あるいは簡単なスプレッドシートに、日付 / 図書館で読んだ章 / 書けるようになったコードを記録しておくと、積み重ねが目に見える形になります。

もう1つは、小さな「作品」を作ることを目標にすることです。

たとえば「日付を入力すると年齢を計算してくれるプログラム」「簡単な家計簿の集計ツール」など、自分の生活に役立つ小さなツールを題材にすると、学習の意味を実感しやすくなります。

最後に、図書館を「出かけるきっかけ」として活用することも有効です。

自宅で勉強しようとすると、誘惑が多く集中しづらいこともありますが、「とりあえず図書館に行く」と決めてしまえば、移動そのものが学習のスイッチになります。

まとめ

図書館は、単に本を借りる場所ではなく、お金をかけずにプログラミングを学ぶための総合的な学習拠点として活用できます。

入門書から実践書、コンピュータサイエンスの専門書までを段階的に読み進めることで、独学でも体系だった知識を身につけることが可能です。

加えて、自習スペースやパソコン、Wi-Fi、司書によるレファレンスサービス、講座やイベントなど、図書館の設備とサービスを組み合わせれば、独学の弱点である「迷いやすさ」を補うことができます。

大切なのは、目的を明確にし、週単位の来館リズムと本のローテーションを決め、本によるインプットとコードを書くアウトプットを意識的に繰り返すことです。

無料のオンライン教材も賢く取り入れれば、費用をほとんどかけずに、着実にスキルを伸ばしていくことができるでしょう。

身近な図書館を、あなたのプログラミング学習の拠点として、ぜひフル活用してみてください。

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