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プログラミング英語はどこまで必要?現場が求める力を解説

プログラミングを学び始めると、多くの人がまず気にするのが「英語力はどこまで必要なのか」という点ではないでしょうか。

英語が苦手だと、プログラミングの学習を始める前から不安になってしまうかもしれません。

しかし、現場で実際に求められている英語力は、いわゆる「ペラペラの英会話力」とはかなり違います。

本記事では、エンジニアとして本当に必要な英語力の範囲を具体的なシーン別に整理し、どこから優先的に身につけていけばよいかを解説します。

プログラミングに英語は「どの程度」必要なのか

プログラミングに必要な英語は、日常会話やビジネス英会話とは性質が異なります

現場でまず求められるのは、長文のスピーキングではなく、英語の「読解」と「単語のパターン認識」です。

多くのプログラミング言語は英語をベースにしたキーワードで構成されていますが、文法パターンは限られており、覚える量も高校英語よりはるかに少ないと言えます。

また、ドキュメントやエラーメッセージも、頻出表現がかなり決まっているため、「単語と表現の型」を押さえれば実務で困る場面は大きく減ります

一方で、海外エンジニアとのミーティングや英語での仕様書作成など、職場によっては高い英語力が必要なケースも存在します。

このように、「どこで英語を使うか」によって求められるレベルが変わることを理解しておくことが重要です。

この図のように、英語力には段階があり、多くの日本人エンジニアがまず目指すべきは「標準レベル」です。

いきなり高度レベルを目指す必要はなく、必要に応じて段階的に伸ばしていけば問題ありません。

現場で英語が必要になる主な場面

1. コードとエラーメッセージを読む場面

プログラムを書くとき、まず触れる英語が言語のキーワードとエラーメッセージです。

たとえば、以下のような単語は多くの言語で共通して登場します。

  • if / else / for / while / return / class / function などの制御構文
  • error / invalid / undefined / permission / denied などのエラー関連語

これらは数としても多くなく、一度意味を覚えてしまえば、他の言語に横展開できる資産になります。

エラー文も、実は決まったパターンが多いです。

例えば:

  • Permission denied (権限がない)
  • File not found (ファイルが見つからない)
  • Connection timed out (接続がタイムアウトした)

このレベルの英語は、辞書で一度調べて自分のメモにまとめておけば、以降のトラブルシューティングが格段にスムーズになります

2. 技術ドキュメント・公式リファレンスを読む場面

現場で最も頻度が高いのが、英語のドキュメントを読む作業です。

新しいライブラリやフレームワークは、まず英語の公式ドキュメントが充実し、その後に日本語情報が少しずつ増えていくことが一般的です。

英語ドキュメントでよく見かける表現の例を少し挙げてみます。

  • Overview (概要)
  • Getting Started (はじめに)
  • Usage (使い方)
  • Example (使用例)
  • Deprecated (非推奨)
  • Required / Optional (必須 / 任意)

このような「見出しのパターン」を知っておくと、すべてを精読しなくても、必要な情報に素早くたどり着けるようになります。

多くの場面では、機械翻訳とセットで運用すれば十分対応可能です。

3. Stack Overflow・GitHubなどのコミュニティ情報を読む場面

エラーでつまずいたとき、多くのエンジニアが頼りにするのがStack OverflowやGitHub Issuesなどの英語圏コミュニティです。

ここでも、完璧な英語力は不要で、質問の主旨と回答の結論をつかむ読解力が求められます。

例えば、以下のようなパターンを読めれば実務ではかなり役に立ちます。

  • How can I ... ? (どのように…できますか?)
  • What is the best way to ... ? (…する最良の方法は?)
  • This error occurs when ... (このエラーは…のときに発生します)
  • You need to ... (あなたは…する必要があります)

重要なのは、文全体を一語一句訳そうとしないことです。

タイトルと太字部分、コード例を中心に読み、必要なところだけを機械翻訳で補えば、多くの場合は実務上の問題を解決できます。

4. 英語でのコミュニケーションが発生する場面

企業やプロジェクトによっては、チャットやメール、ミーティングで英語を使用するケースもあります。

この場合でも、必ずしも流暢な英会話が求められるわけではありません。

実務でよく使うのは、次のような短い定型表現です。

  • Could you review this pull request? (このプルリクエストをレビューしてもらえますか?)
  • Let me confirm the requirement. (要件を確認させてください)
  • I will fix it by tomorrow. (明日までに修正します)

シンプルで誤解のない英語であれば、文法ミスが多少あっても、現場では十分に通じます。

ただし、海外メンバーとの議論や要件定義を英語で行うポジションでは、より高度な英語力が求められることもあります。

レベル別: どこまで英語ができれば「困らない」のか

ここからは、実務での「困りにくさ」を基準にした英語レベルを3段階で整理してみます。

レベル1: 基本的な単語が分かる (初心者〜駆け出しエンジニア)

このレベルでは、次のようなことができる状態を目指します。

  • 主要なプログラミング用語の意味が分かる
  • 簡単なエラーメッセージを辞書を使いながら読める
  • ドキュメントの見出しから、おおよその内容を推測できる

学習を始める段階であれば、このレベルで十分スタートラインに立てます

英語を完璧にしてからプログラミングを始める必要はなく、「分からない単語をその場で調べつつ進める」姿勢が大切です。

レベル2: 英語ドキュメントを調べながら読める (一般的なWebエンジニア)

現場で幅広く活躍するためには、少なくともこのレベルを目指すと安心です。

具体的には、次のような状態です。

  • 英語の公式ドキュメントを機械翻訳と併用しながら読める
  • Stack OverflowやGitHubのIssueから解決策を見つけられる
  • 英語で書かれたサンプルコードの説明が理解できる

ここまで到達すると、日本語だけの情報に頼る必要がなくなり、新しい技術をキャッチアップしやすい状態になります。

日本語記事が出るのを待たず、世界中のエンジニアと同じスピード感で情報にアクセスできることは大きな強みです。

レベル3: 英語で技術的なやり取りができる (グローバル案件・リードエンジニア)

海外クライアントや多国籍チームで働く場合、英語での読み書き・会議参加が求められるケースが増えます。

このレベルでは次のようなスキルが必要になります。

  • 英語で仕様書やチケットを記述できる
  • オンラインミーティングで、技術的な説明や質問ができる
  • チャットツール上で英語コミュニケーションが滞りなく行える

ただし、ここまでの英語力が求められるポジションは、キャリアの中でも中級〜上級に位置づけられる仕事です。

未経験や駆け出しエンジニアの段階で、いきなりこのレベルを目標にして挫折する必要はありません

実務経験を積みながら、徐々に引き上げていくイメージで問題ありません。

「英語ができないとエンジニアになれない」は本当か

結論から言うと、英語が全くできなくてもエンジニアになること自体は可能です

日本語だけで完結する現場や、日本語で充実したドキュメントが整っている領域も存在します。

しかし、キャリアの選択肢や成長スピードという観点では、英語ができるかどうかが大きな差になりやすいというのも事実です。

例えば、次のような違いが生まれます。

  • 新技術や最新動向の情報を英語で先取りできるか
  • 日本語ドキュメントが整っていないライブラリやサービスを扱えるか
  • 外資系やリモートワークなど、選べる職場環境の幅が広がるか

英語は、「できなければ致命的な欠点」ではなく、「できると強力なプラスになるスキル」と捉えるのが現実的です。

プログラミング英語を効率よく身につけるコツ

コツ1: まず「頻出単語」と「定型フレーズ」から覚える

一般的な英単語帳を最初から最後までやるよりも、プログラミングで頻出する単語に絞って覚える方が効率的です。

例えば、以下のようなカテゴリごとに単語をまとめると学習しやすくなります。

このようにカテゴリごとに整理しておくと、新しいドキュメントを読んだときも意味を推測しやすくなります。

コツ2: ドキュメントを「機械翻訳ありき」で読む前提にする

完全に英語だけで読もうとすると、心理的な負担が大きくなります。

そこで、最初から機械翻訳を前提として読み進めることをおすすめします。

手順の一例としては、次のような読み方があります。

  1. 英語のままざっと流し読みして、見出しやコード例を眺める
  2. 重要そうな部分にだけ機械翻訳をかける
  3. 翻訳が不自然な箇所だけ、原文と見比べて意味を確かめる

このように、「まず全体を把握し、必要な箇所だけ丁寧に訳す」スタイルにすると、時間も労力も軽減できます。

コツ3: 実際のエラーや課題を題材にして学ぶ

英語の勉強だけを切り離して行うよりも、実際に遭遇したエラーや疑問を英語のまま調べる方が、記憶に残りやすくなります。

  • 出てきたエラーメッセージをそのままコピーして検索する
  • 見つけた英語の回答を、要点だけ日本語メモにまとめる
  • 繰り返し登場する単語を、自分の単語リストに追加していく

このサイクルを回すことで、自分の実務に直結した「生きた英語」が自然と蓄積されていきます

どこまで英語をやるかは「キャリアの方向性」で決める

プログラミング英語をどこまで高めるべきかは、自分がどのようなエンジニアとしてキャリアを築きたいかによって変わります。

例えば、次のようなイメージです。

重要なのは、他人の基準ではなく、自分のキャリアビジョンから「必要な英語レベル」を逆算することです。

そのうえで、現在地から一段上のレベルを、無理のないペースで目指していけばよいでしょう。

まとめ

プログラミングにおける英語は、「話す力」よりも「読む力」や「パターンを認識する力」が重要です。

現場でまず求められるのは、コードやエラーメッセージ、英語ドキュメントを理解する力であり、流暢な会話力は必須ではありません。

多くのエンジニアにとって、第一目標となるのは「機械翻訳を使いながら英語ドキュメントを読めるレベル」です。

ここまで到達すれば、日本語情報だけに頼らずに、自力で問題を解決したり、新しい技術を追いかけたりできるようになります。

そのうえで、海外との協業やグローバルな環境を視野に入れる場合には、英語でのコミュニケーション力を少しずつ高めていけば十分です。

英語ができないからといってプログラミングを諦める必要はなく、「必要な場面で必要な分だけ」段階的に伸ばしていく姿勢が大切だと言えるでしょう。

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