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公務員のプログラミング副業は違法?OK・NGと判断基準

「プログラミングなら在宅でこっそり副業できるのでは?」と考える公務員の方は少なくありません。

しかし、公務員には特有の副業制限があり、安易に始めると懲戒処分の対象になるおそれがあります。

本記事では、公務員のプログラミング副業について、許されるケースと違法になるケース、その判断基準を丁寧に解説します。

これからスキルを磨きたい方・収入を増やしたい方のために、リスクを抑えた現実的な選択肢もあわせて紹介します。

公務員のプログラミング副業は原則禁止なのか

結論から言うと、プログラミングという「仕事内容」自体が禁止されているわけではありません

禁止されているのは、「営利企業での勤務」や「対価を得る副業」そのものです。

つまり、プログラミングであっても、報酬を得て行えば原則として副業に該当し、制限の対象となります。

国家公務員・地方公務員で共通する基本ルール

国家公務員法・地方公務員法では、概ね次のようなルールが定められています。

  • 営利企業への従事禁止
    株式会社や合同会社など、営利を目的とした企業で働いたり、役員になったりすることは原則禁止です。プログラミングを使ったアルバイトや業務委託も、ここに含まれます。
  • 自営による営業の制限
    自分で事業主となり、継続的・反復的に収入を得る行為も規制の対象です。たとえ在宅フリーランスのエンジニアであっても、実質的には事業とみなされる可能性が高くなります。
  • 許可制の仕組み
    例外として、所属長などの承認(許可)を得れば認められるケースがあります。ただし、その範囲は限定的で、誰でも自由に承認が得られるわけではありません。

公務員の副業は、「何をしているか」だけでなく、「どの程度の継続性があるか」「どれくらいの収入を得ているか」なども含め、総合的に判断されます。

そのため、同じプログラミング関連でも、OKなものとNGなものが分かれます。

なぜ公務員の副業は厳しく制限されるのか

背景には、公務員の職務の中立性・公正性を守るという目的があります。

営利活動を認めると、次のようなリスクが生じると考えられているためです。

  • 企業からの利益供与による職務の公正さの損なわれるおそれ
  • 本来の職務に支障が出るほどの長時間労働
  • 公務員として得た内部情報の不正利用

このような観点から、たとえ在宅・匿名であっても、「バレなければいい」という発想は極めて危険です。

発覚した場合は、減給や停職などの懲戒処分につながる可能性があります。

公務員のプログラミング副業でNGになるケース

ここからは、プログラミングを使った副業のうち、典型的にNGと判断されやすいパターンを具体的に見ていきます。

クラウドソーシングでの継続的な受注

最近多いのが、クラウドソーシングサービスを利用して、Web制作やアプリ開発を受注するケースです。

たとえば、以下のような働き方が該当します。

  • Webサイトのコーディング案件を月に数件受注する
  • スマホアプリの開発を請け負い、報酬を得る
  • システム保守の業務委託契約を継続して行う

これらは、実態として「継続的な事業」や「営利企業への従事」に非常に近いと評価されやすく、原則としてNGです。

たとえ1件あたりの報酬が少額であっても、反復継続していれば「副業」とみなされます。

友人・知人からの有償受注

「会社相手ではなく、友人のサイトを数万円で作るだけなら良いのでは」と考える方もいます。

しかし、次の条件に当てはまると、やはり副業と見なされる可能性が高いです。

  • 報酬を受け取っている
  • 作業量が一定以上あり、明らかに「趣味」の範囲を超えている
  • 今後も繰り返し依頼を受ける予定がある

対価が発生している時点で、原則として副業と考えるべきです。

たとえ個人的な付き合いや善意の延長線だとしても、公務員としての立場からは慎重な判断が求められます。

匿名でのアプリ・Webサービス運営

「個人名を出さずにアプリを公開し、広告収入や課金で稼ぐ」という形も、プログラミング副業としてよく話題になります。

一見すると、身バレしにくいように思えますが、次のような点でリスクがあります。

  • 継続的に収益を得ていれば事業性が高いと判断されやすい
  • 決済や広告の契約情報から、事業主体が特定される可能性がある
  • 利用規約や個人情報保護対応など、法的責任が発生する

たとえ副業の事実が外部に発覚しなくとも、公務員として守るべき法律や規範を自ら侵してしまうリスクがあります。

条件次第でOKになりうるケースと判断基準

一方で、公務員がプログラミングスキルを生かして活動することが、必ずしも全面的に禁止されているわけではありません

ここでは、条件付きで認められる可能性があるパターンと、その判断基準を説明します。

まず押さえるべき3つの判断基準

一般的に、次の3つの観点から、公務員の副業の可否が判断されます。

  1. 営利性
    明確な対価を得ているかどうか、収入が主目的になっていないかどうかが問われます。
  2. 継続性・事業性
    単発か、反復継続しているか。事業や職業として行っているといえるかがポイントです。
  3. 職務への支障や利害関係
    本来業務に影響を与えないか、勤務先や担当業務と利害関係を生じないかが重視されます。

この3つを総合して、所属する自治体や省庁が具体的に判断する形になります。

趣味レベルのプログラミングはどうか

「趣味でアプリを作る」「勉強のためにWebサービスを試作する」といった行為そのものは、報酬が発生しなければ原則として問題ないと考えられます。

次のようなケースが典型です。

  • 無償でオープンソースプロジェクトに参加する
  • 収益化機能を一切設けず、個人サイトやアプリを公開する
  • 技術習得のために個人でプログラムを書き溜める

ただし、「後から少しだけ広告を付けよう」「投げ銭だけ受け取ろう」といった形で収益化に踏み出すと、一気にグレーから黒に近づきます

趣味と副業の線引きは、自分に甘くならないよう注意が必要です。

許可を得て行うケース(例外的なOK)

公務員でも、一定の条件を満たし、所属長などの許可を受けたうえでならば、限定的な活動が認められることがあります。

プログラミングに関連するものとして、次のような形が考えられます。

  • プログラミングに関する書籍の執筆・出版
  • 技術セミナーや勉強会での講師謝礼
  • 教育機関での非常勤講師(許可制)

これらは法律上「著作物の利用」や「一定範囲の兼業」として取り扱われることが多く、事前に届出・承認手続きを踏めば、認められる余地があります

ただし、所属する組織の内規によって判断は大きく変わるため、絶対に自己判断で始めてはいけません

公務員がプログラミングスキルを伸ばすための現実的な方法

「副業として稼ぐのは難しそうだが、プログラミング自体は学びたい」という方も多いはずです。

ここでは、副業禁止ルールを守りながらスキルを高めるための現実的なアプローチを紹介します。

無償のアウトプットで経験を積む

報酬を受け取らない範囲であれば、さまざまな形で実践経験を積むことができます。

  • 個人のポートフォリオサイトやサンプルアプリの公開
  • 無償ボランティアとしての簡易ツール提供(対価を受け取らない)
  • GitHubなどでのコード公開・オープンソース貢献

これらは、将来的に民間へ転職することを考えたときの「実績づくり」としても大きな意味があります。

コードや成果物を積み重ねておけば、いざというときに職務経歴書の裏付けとして活用できます。

職場の業務改善に活かす

プログラミングスキルは、本来の公務員としての業務の効率化にも直接役立ちます

たとえば次のような活用方法が考えられます。

  • Excelマクロやスクリプトで、データ集計・帳票作成を自動化する
  • 簡易な入力フォームやチェックツールを作り、ミスを減らす
  • RやPythonなどで統計分析を行い、政策立案の根拠資料を高度化する

これは副業ではなく、あくまで「職務の一環としての改善活動」です。

適切な範囲で行えば、組織からも評価されやすい取り組みとなります。

将来のキャリアプランを明確にしておく

「いつかはエンジニアとして独立したい」「民間IT企業に転職したい」という明確な目標がある場合、在職中はあくまで準備期間と割り切るという考え方もあります。

  • 平日は業務後の学習や個人開発に限定し、収益化は退職後に行う
  • 転職に必要なスキルセットを逆算し、学習計画を立てる
  • 同業種への転職事例や元公務員エンジニアの情報収集を行う

副業禁止ルールを無理にかいくぐるよりも、ルールを守りながら将来の選択肢を広げる方向で戦略を立てる方が、長期的にはリスクが少なく、得られるメリットも大きくなります。

規程や人事担当への確認のすすめ

ここまで一般的なルールや考え方を説明してきましたが、最も重要なのは「自分の所属組織の具体的な規程や運用」を確認することです。

自治体・省庁ごとに運用が異なる

副業禁止の大枠は法律で共通ですが、次のような点は組織ごとに差があります。

  • 許可が必要な活動の範囲
  • 「軽微な兼業」の具体的な基準
  • 承認手続きの流れや審査の厳しさ

同じ内容のプログラミング活動でも、ある自治体では許可が下り、別の自治体では認められないといったことが実際に起こりえます。

そのため、ネット上の体験談だけで判断するのは危険です。

相談するときのポイント

人事担当やコンプライアンス担当に相談する際は、次のような情報を整理しておくと、より正確な回答を得やすくなります。

  • どのような内容のプログラミングを行いたいのか
  • 想定される報酬の有無・金額・頻度
  • 相手先(企業・個人)と、現在の職務との利害関係の有無
  • 活動時間帯や、職務への影響が出ないと考える理由

「ぼんやりしたイメージ」のままでは、担当者も判断しにくく、過度に慎重な答えになりがちです。

具体的なシナリオを示しながら、「これは副業に当たるのか」「許可申請は可能か」を確認するとよいでしょう。

まとめ

公務員のプログラミング副業は、「内容」ではなく「営利性・継続性・職務への影響」で判断されるという点が最大のポイントです。

クラウドソーシングでの継続的な受注や、匿名アプリによる広告収入など、実質的な事業とみなされる活動は原則NGと考えるべきでしょう。

一方で、無償の範囲でスキルを磨くことや、業務改善にプログラミングを生かすことは十分に可能です。

また、書籍執筆や講師活動など、一部の活動は所属長の許可を得て認められる余地もあります。

ただし、運用は自治体・省庁ごとに異なるため、最終的な可否は必ず所属組織の規程と人事担当に確認することが欠かせません。

「バレなければ大丈夫」という発想で一線を越えてしまうと、懲戒処分やキャリアへの深刻な影響につながります。

ルールを踏まえたうえで、在職中は学習と準備に徹し、必要であれば将来の転職や独立も視野に入れながら、安全かつ戦略的にプログラミングスキルを活用していくことが、公務員にとって最も現実的な選択肢といえるでしょう。

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